「INTERMOLD2021」 注目各社の見どころはココ!
日本金型工業会、日本金属プレス工業協会が2021年4月14日(水)~17日(土)の4日間、東京ビッグサイト・青海展示棟にて金型・金属プレス加工の専門見本市「INTERMOLD2021/金型展2021/金属プレス加工技術展2021」(運営=インターモールド振興会)を開催する。注目各社の見どころを掲載する。
(あいうえお順:イワタツール、キタムラ機械、芝浦機械、大昭和精機、ダイジェット工業、日進工具、牧野フライス製作所、三井精機工業、MOLDINO、安田工業、碌々産業)
人気のトグロンシリーズを展開
●イワタツール
ユーザーに加工ノウハウを提案し、得意分野に特化して存在価値を高めている同社。驚異的な寿命を持つドグロン®ハードシリーズをはじめ、精密・高速面取りの「トグロン®マルチチャンファー」などを出展。トグロン®マルチチャンファーは、面取り速度を2~3倍にできるスグレモノ。トグロン形状の5~9刃使用。糸面取りならば、バリを押さえて超高速に加工ができる。
Machining Challenges-Simplified
●キタムラ機械
今回の目玉となるマシンは、高速高精度横形マシニングセンタ「Mycenter-HX250iG」。省スペース・省エネルギー・省人化を徹底追求した横形マシニングセンタであり、従来の主軸#30のイメージを大きく変えた高剛性主軸による重切削性能は生産性の向上を実現している。標準仕様である40本工具マガジンと2パレット交換装置は、納入後に102本や10パレットへと最小のスペースで拡張可能。2008年に世界初アイコン制御のタッチパネル操作やインダストリー4.0に対応した独自のCNC装置「Arumatik-Mi」の搭載でラクラク簡単操作の豊富な機能を満載。スマートフォンでマシニングセンタの監視、操作、メンテナンスを可能にする画期的な最新機能「Anywhere-Remote」も搭載している。
妥協を許さぬものづくりを!
●芝浦機械
同社が今回展示するのは、超精密マシニングセンタ「UVMシリーズ」。長時間の高精度加工に対応する〝構造体恒温化〟システムに注目したい。これは±0.1℃に温度制御された媒体液を加工機構造体に充満・循環させることにより積極的な加工機の温度制御を行うもの。これにより外部環境の温度変化に対応するマシンの姿勢変化を最小限に抑えることができるので、長時間加工でも安定した高精度が保てる仕組みになっている。作業性を大幅に向上させた大型タッチパネルにも要注目!
注目はツールプリセッタ「STPマジス」
●大昭和精機
同社の一押し製品は、正確・確実に各種工具の測定に最適な非接触ツールプリセッタ「STPマジス」。フロントライトの採用で、刃先の摩耗やチッピング状態などが実写で明確に確認できる。プリセット画面に写っている影の最大値を画像処理により自動的に測定。ネジレ刃の工具の回転軌跡を確認できる輪郭抽出機能を備え、各刃先のX,Zの測定値をグラフ表示することで刃先の振れ状態も確認できる。スケールの移動はX軸、Z軸の単独移動および2軸同時の移動も簡単・スムーズに行えるため、カメラ位置へのセッティングもスピーディー。また測定結果をラベルプリンタで印刷し、T-SCAN2次元コードリーダーで工具補正値をCNC装置に登録も可能。
最新MC加工用工具を中心に展示
●ダイジェット工業
今回は、多様化・難削化する被削材に適応し、高能率・高精度・長寿命に貢献する最新MC加工用工具(金型加工用工具・ドリル)を中心に出展。耐摩耗用工具ではレアメタルレス複合新材料「サーメタル」製品を展示する。注目の製品は、「ハード1シリーズ」第2弾となる新製品「ハード1ラジアスSFSR 形」。この製品は、荒加工から仕上げ加工まで幅広く対応し、刃長1D のスーパーショートタイプで工具剛性を向上させた4 枚刃ソリッドラジアスエンドミル。焼きばめホルダやハイドロツーリングに適応可能だ。
新製品を初披露! 人気のシリーズも追加サイズ規格を揃えて展示
●日進工具
常に加工現場のニーズを的確に捉えている日進工具。来場者にも製品の特長を理解してもらいやすいよう今回も工夫を凝らしている。微細工具のニーズに対応している同社ならではの目を引くような製品の数々が展開される。昨年の「JIMTOFオンライン2020」で注目を集めたCBNスーパーハイプレシジョンラジアスエンドミル「SHPR400」と、人気の銅電極シリーズが、それぞれ追加サイズ規格を揃えて展示。そして、最も注目すべき点は、今回のINTERMOLDに合わせて、新製品を初披露するとのこと。お見逃しなく!
金型加工のDX化に貢献!
●牧野フライス製作所
今回、「金型加工のDX化 ~ Digital Manufacturing for Die & Mold~」(DM for DM)をテーマにコンセプト機「MAKINO CONCEPT3」を始め、新しい金型加工機への取り組みを紹介。様々な分野で必要とされている「DX化」に関する要素を込めたサンプルを用意し、直ぐに活用できる機能として紹介する。さらに「MAKINO CONCEPT3」は単に新しいマシニングセンタというだけでなく、金型加工に必要なDX化された機能を有し、現在おかれている金型加工の状況を一変させる機能を盛り込んだ。環境変化に左右されず、長時間の加工による姿勢変形や象限突起を気にすることがないことは当然として、CAM演算時間の短縮、複雑な操作を必要とせず熟練工の加工ノウハウをDX化し、事業継承をサポートするような取り組みを〝お客様と一緒に作り上げていく〟ような展示に期待!
レンズや精密部品金型向けの「PJ303X」を展示
●三井精機工業
同社が今回展示する注目のマシン、新機種プレシジョンセンタ「PJ303X」は、特殊熱変位キャンセル機構により、主軸・ヘッドの熱変位が大幅に抑制される。左右対称門型コラム構造により熱変位による姿勢変化に対応した。直線軸は高速駆動リニアモーターを採用し早送り速度は20m/min、回転軸にはダイレクトドライブモーターを採用した。主軸回転数50000min-1、テーブルサイズφ180mm。また回転式の2段扉により正面操作扉の開口幅を広くし、作業性を向上させている。主にレンズ、精密部品金型向け。
注目は優れた耐摩耗性が特長の「EPDREH TH3」
●MOLDINO
精密金型材には成形精度を保つ為に、50HRC以上の焼き入れ鋼が用いられており、高硬度鋼を長寿命で精度よく加工できる小径エンドミルが求められている。同社ではすでに好評を博している高硬度鋼切削で優れた耐摩耗性を発揮するTH3コーティングシリーズに要望の多かった4枚刃タイプを開発し、今回、新登場! 従来は、TH3シリーズのラジアスタイプは小径2枚刃仕様(φ0.2~1)だったが、従来工具に比べてたわみ量が少ない首形状で、高精度加工を追求した工具設計となっている。
「YBM Vi40」がバージョンアップ
●安田工業
YASDA立形5軸機のフラッグシップモデル「YBM Vi40」がバージョンアップして展示。このマシンは高硬度金型の直彫りや複雑形状部品の高精度加工において、抜群の威力を発揮する立形5軸マシニングセンタ。長時間安定した加工を実現する熱変位対策、YASDA製高精度傾斜回転テーブルとソフトウェアが相まって、高精度金型に限らず部品加工など多くのユーザーから高い評価を博している。滑りガイド構造による高い剛性能力を継承しつつ、新たに傾斜軸にもDDモータを採用、今回テーブル周辺の機械構造の見直しも行うことにより、従来以上に俊敏で高精度な5軸加工を実現。フロアスペースも見直し、従来機と比較して約20%の省スペース化にも成功。2009年の開発から11年、さらなる進化を遂げた「YBM Vi40」に注目!
注目の超高精度高速微細加工機「AndroidⅡ」を展示
●碌々産業
同社では、超高精度高速微細加工機「AndroidⅡ」と微細加工サンプルを展示する。このマシンは、「実加工精度±1μm以下の追及」をコンセプトに開発されたAndroidを高速加工条件下においても変位量を極限まで抑え、さらなる高精度加工を達成すべく改良を加えてブラッシュアップされた次世代機。主な特長は、全軸水平対応取り付けリニアモータ駆動と特殊超精密転がり案内面、機体の温度管理用インターフェースを装備し、機械が持つ潜在能力を最大限に引き出す「オペレータ」の介入機能を強化した〝Advanced M-Kit〟 を搭載していること。シナジー効果の徹底によりRaシングルナノの高面品位加工を実現する「type-s」モデルや、高精度微細5軸加工を可能にする傾斜円テーブルを搭載した「5AXP」モデルもラインアップ。