日立建機 脳波を活用した疲労検知技術を有する豪州のスマートキャップ社を買収

日立建機
披露検知デバイス 使用イメージ

 日立建機のカナダにある連結子会社WencoInternational Mining Systems Ltd.(以下ウェンコ社)は、5月1日、ダンプトラックなどのオペレータの脳波を分析して疲労を検知する技術を有する豪州のSmartCap Technologies Pty Ltd(以下スマートキャップ社)を買収したと発表した。この買収により、ウェンコ社は、スマートキャップ社の脳波を活用した疲労検知技術を自社の鉱山運行管理システムに適用し、鉱山の安全性向上に寄与するソリューションを強化する。

 安定した稼働が求められる鉱山現場において、超大型油圧ショベルやリジッドダンプトラックのオペレータは周囲環境に留意しながら、長時間にわたり運転操作を繰り返す必要がある。オペレータは、適切なシフト管理により運転操作に従事しているが、疲労度には個人差があり、また、その日の体調などにも左右され、オペレータの疲労による集中力の低下や居眠りが発生した場合は、重大な事故につながる可能性がある。

 スマートキャップ社の技術は、ヘルメットなどの内部に疲労検知デバイスを装着し、オペレータの脳波の変化から疲労度をリアルタイムに検知する。疲労検知デバイスはスマートフォン用のアプリと連携し、警報によりオペレータの居眠りを抑制するほか、運行管理者に注意喚起を促すこともできる。

 日立建機とウェンコ社は、今回の買収により、疲労状態を考慮した人員交代のタイミングや負担の少ない走行ルートを、鉱山運行管理システムが自動的に作成してオペレータに指示することができるようになった。

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