マザック財団 2020事業年度 研究助成・優秀論文表彰・国際会議助成の対象決定
2021年05月31日
マザック財団(理事長=棚橋祐治氏)が、このほど2020事業年度 研究助成・優秀論文表彰・国際会議助成の対象を決定したと発表した。同財団は、機械の生産において工作機械を中心とした高度生産システムに係わる研究開発、利用等に関する研究助成及び援助活動を行うとともに、国際的技術交流を通じて、機械の生産技術の高度化を図り、わが国及び世界の機械産業の発展に寄与することを目的としており、ヤマザキマザックの基金拠出を受け、1981年に設立された研究財団。
2020年9月1日~11月30日の募集期間に大学や研究機関などからの応募を受付け、審査を経て研究助成21件、優秀論文表彰19件、国際会議助成3件の計43件を選定した。
なお、今回は応募の傾向として、研究助成については、工作機械の基幹分野(要素、クーラント、工具、検索、切削)にカンする応募が多く、約半数がこの分野の研究となった。中でも、切削・研磨に関する研究計画が多く見られ、この背景には、「半導体製造技術のへの要請が背景にある」と同財団。また、アディティブマニュファクチャリング(不可加工)や電解加工などの新しい加工方法にカンする研究の応募も目立ったとしている。
一方の優秀論文表彰の傾向としては、研究助成応募のテーマと同じく研削・研磨に関する論文が多く、これまで続けて1位だった切削に関する論文を上回った。また、IoTの普及につれて、制御・センシング関係の論文も増加した。なお、応募者中、海外からの研究留学生の応募は7名であり、うち5名が表彰対象となった。これについて同財団では、「研究分野での国際化の進展を反映している。応募論文の8 割以上が英文論文となっており、生産加工の分野は、ますます国際化していることがうかがえる。」としている。