DMG森精機 エネルギー産業用高圧鋼管の加工に最適「NLX 6000 | 1000」旋削仕様を開発

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 DMG森精機がこのほど、エネルギー産業用高圧鋼管の加工に最適な大型精密ターニングセンタ「NLX 6000 | 1000」(心間1000)に新しく旋削仕様を開発し、販売を開始した。

 「NLX 6000|1000」は、好評のSL-600シリーズの後継機種で、2019年にミーリング仕様とY軸仕様を発売して以来、建設機械部品や原油掘削部品、航空機エンジン部品、半導体関連部品など、大型部品を加工される世界中の顧客に活用されているが、今回、エネルギー産業用高圧鋼管など、ミーリング加工を必要としないワークの重切削加工に関する顧客からの要望を受けて、旋削仕様を開発した。

 今回の開発では、これまでの機械構造を見直し、機械剛性や切りくず排出性などを向上させることで、長時間にわたる難削材の重切削加工を可能とする高剛性構造や、ねじ切り加工、自動化対応など、エネルギー産業用高圧鋼管加工に最適な機構を備え、より多くの顧客に活用しやすくなっている。

 また、従来機であるSL-600シリーズを「NLX 6000|1000」に買い替えする場合にも、現有の資産を有効活用できる。例えば、機械設置面から主軸中心までの高さを同じ設計にしているため、利用しているパイプ材供給装置を兼用できる。さらに、SL-600シリーズの旋削用工具ホルダをそのまま活用することが可能だ。

 同社では2021年、部品調達から商品出荷までの工程において、全世界の生産拠点でCO2排出量実質ゼロを実現している。実際のCO2排出量削減に取り組む一方で、自社の活動により削減できないCO2排出量に関して、国際的に認定された持続可能な気候保護プロジェクトに出資することでオフセットしている。「NLX 6000|1000」にもカーボンニュートラルな体制で生産された商品を表す「GREEN MACHINE」マークが付いている。待機時の消費電力の削減や加工性能の向上による加工時間の短縮など、エネルギー消費量の削減を実現し、顧客の環境対策にも配慮している。

主な特長

(1)高剛性
 ・FEM解析によるねじり剛性のシミュレーションを行うことで、難削材の重切削加工を支える強固な構造体を実現し、超重量級のワークをパワフルに加工。
 ・X・Z軸にすべり案内を採用し、振動減衰性と動剛性を向上。
 ・Z軸は従来機比約1.5倍の摺動面断面積。

(2)大径主軸
 ・ベルトレス駆動の大径主軸を搭載。
  + モータの力を直接ギヤに伝達することで加工能力を向上させ、切削除去量は約1.5倍を実現。
 ・定期的なベルトのメンテナンスや交換が不要となり、メンテナンス性が向上。
 ・高出力(45 kW)、高トルク(12,000 N・m)によりパワフルな重切削加工を実現(オプションで高出力仕様(75 kW)も選択可能)。

(3)エネルギー産業用高圧鋼管の加工に最適な加工方法
 ・エネルギー産業用高圧鋼管の加工に特化した加工オプションを選択可能。
  + 可変速度ねじ切り    :ねじ切り中の主軸オーバライドを任意で変更。
  + 再ねじ切り        :ねじ加工が完了したワークの再ねじ加工。
  + キー溝ブローチング    :スロッティング工具を使用した内径・外径キー溝加工。
  + チップブレーキング:主軸回転に同期して送り方向に工具を振動させ、切りくずを分断。(2021年中にリリース予定)

(4)自動化
 ・ロボットやパイプフィーダなどさまざまな自動化に対応。
●ロボットによる自動化事例  ↓

https://www.dmgmori.co.jp/movie_library/movie/id=5773 

●パイプフィーダによる自動化事例↓

https://www.dmgmori.co.jp/movie_library/movie/id=5772

(5)省エネルギー
 ・カーボンニュートラルな体制で生産されたGREEN MACHINE。
 ・独自の省エネ機能GREENmodeを搭載。
  + GREENモニタリング:CELOSの操作盤画面で消費電力量やCO2排出量を見える化。
  + GREENデバイス     :高輝度のLED照明やインバータ搭載の油圧ポンプを採用。
  + GREENアイドリングストップ :機械停止時にサーボモータ、主軸、クーラントポンプなどの動力を遮断。一定時間、機械操作が無い場合に操作盤の画面を自動オフ。
  + GREENコントロール  :標準Mコードのクイック化、インバータを用いたクーラント吐出量制御。

 価格は41,200,000円から。

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