タンガロイ 木下社長に聞く ~年間60件もの新製品を市場投入!~ 

 

生産設備をメンテできる人材が50人!

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 ―製造業が抱える課題として、近い将来、加工機があってもオペレータがいないという事態が懸念されています。そのため人材教育の仕組みに注目が集まっていますが、この件についてのお考えは。

 木下 タンガロイでは多岐にわたる製品をつくるための図面もマニュアルも検査規格も包装規格も1カ所に全てまとめているシステムを構築しています。昔は紙が付いていたり、口伝えであったりしましたが、今では誰もが簡便に理解できる仕組となっています。今後は機械にインプットする熟練のオペレーティングをどれだけデジタル化するかが鍵になりますから、現在、取り組んでいる最中です。また、トラブル起きたときの原因が、「機械が壊れたから分かりません」、などということがないよう、技能教育にも注力しています。

 ―最近は製造業の中でも、デジタルを使いこなすことはできるけど、設備の仕組みが分からないといった技術者が存在しているという笑い話も聞いたことがありますから、人材教育の重要性を感じます。

 木下 タンガロイの大きな強みとして、活用している製造設備を自分たちでメンテナンスできるチームがあるので、設備メーカーを呼ばなくても自分たちでメンテナンスができる優位性を持っています。

 ―メンテナンス部隊は何人いらっしゃいますか。

 木下 50人ほどです。機械が壊れても自分たちで修理できるメリットがありますし、メンテナンスの際は短期間の設備停止で済む利点があります。交換部品もストックしてありますし、同じ機種の設備も豊富に持っています。機械を知ると自動化もできますから、この点においてはかなりの投資になりますが、社内の設備を自分たちでメンテナンスできるような技術者を育てていくのは、今後、国際競争力を強化するための鍵を握ると考えています。

 ―貴社の強みを教えてください。

 木下 工具材料を自社開発していることです。形状開発との両輪で常に時代に合致した新しい製品をつくっていく底力があります。そして良品を安定品質で提供していること。この点はキープしていきたいですね。

210924木下社長4―今年10月には業界のビッグイベント「メカトロテックジャパン2021」が開催されますが、久々のリアル展示会です。意気込みをお聞かせください。

 木下 2016年に『TUNGFORCE(タングフォース)キャンペーン』がスタートし、5年の月日が流れましたが、現在、情報化社会に流れが変わり、機械加工のマーケットも変化が見られるようになりました。そこで今年から新たに『ADDFORCE(アドフォース)キャンペーン』が始まりました。10月から本格的なプロモーションが始まります。現在準備をしているところです。タンガロイとしても会期中は、感染対策としてお客様にご迷惑をかけないようにマスク、フェイスシールドを装着し、声が聞こえにくいのでマイクとスピーカーのセットを用意いたします。お客様と担当者が少しでも安心してコミュニケーションが図れるよう感染対策を十分に実施しますので、ぜひタンガロイのブースにお立ち寄りください。

 ―ありがとうございました。

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