いよいよ開催! 「メカトロテックジャパン(MECT)2021」10月20日から名古屋
ニュースダイジェスト社(社長=樋口八郎氏)と愛知県機械工具商業協同組合(理事長=水谷隆彦氏)は10月20日(水)~23日(土)の4日間、工作機械見本市「メカトロテックジャパン(MECT)2021」を名古屋市港区の名古屋市国際展示場(ポートメッセなごや)で開催する。今回は、新型コロナウイルスの感染防止対策に必要なスペースや通路幅を捻出するため、募集小間数を例年よりも1割ほど削減した。出展者数は426社・団体(前回477社・団体)。そのうち50社(同58社)が初出展となる。
展示規模は1,796小間(同1,941小間)で、国内で今年開催される工作機械見本市としては、最大規模となる。会場内に展示される工作機械は大小含めて197台、鍛圧・板金機械は17台。また、982点の新製品(1年以内に発表されたもの)が展示される予定。世界24カ国・地域から製品が一堂に会する。(いずれも9月21日現在)。
毎回、世界最先端の技術の実演展示に挑戦するコンセプトゾーン(主催者企画展示)では、「未来を変える新時代の自動化」をテーマに、生産現場に最適な産業用ロボットの活用法や高度化したシステムなどを会場内で紹介する。人手不足の深刻化や生産性向上に加えて、生産現場での新型コロナウイルスの感染拡大を予防する観点からも関心の高まるロボットの新たな可能性に迫る。また主催者企画のセミナーでは、トヨタ自動車や日産自動車、ボーイング、安川電機などから講師を招き、それぞれの分野からものづくりの今後について講演する。
今回展では出展者および来場者を含めた関係者の安全を最優先に考え、新型コロナウイルスの感染状況を注視し、状況に合わせた感染防止対策を講じながら、開催に向けて準備を進めている。開催期間中も各種対策を講じて会場運営にあたります。詳細につきましては公式サイトの特設ページ(https://mect-japan.com/2021/about/antivirus.html)で案内している。
開催にあたり、9月22日に行われた記者会見場の席で、主催者であるニュースダイジェスト社の樋口社長は、「昨年の秋より出展募集を活動をはじめ、なんとか胸を張って開催できる運びになった。昨年の春から始まった緊急事態宣言の発出以降、多くの産業活動が停止状態になり、工作機械関連業界においても、展示会等はほぼ中止に追い込まれてしまった。この夏までは各産業展や機械展が中止に追い込まれた中で、なんとか製造業を軸とした機械関連産業のイベントショーとしても、ほぼ2年ぶりの開催となる。最新の機械情報を提供するんだ、という、私どもにとっては大きな使命をもっている。産業界における設備投資活動も低迷していたが、この春以降、順調に回復の波が近づいており、日本工作機械工業会発表の8月の受注をみても対前年比9割近いアップの受注を確保している。わたしどものメカトロテックジャパンがさらに起爆剤となって産業界の生産性向上、あるいは自動化の促進等々に寄与していく。感染症対策もしっかり施しながら、この展示会を成功させたい。」と、メカトロテックジャパンへの思いを滲ませている。
コンセプトゾーン概要
●テーマ: 「 未来を変える 新時代 の 自動化 」
●開催場所:ポートメッセなごや1号館内特設会場
A:遠隔操作 で 広がる 可能性 (協力:川崎重工業)
製造現場のいたるところに存在する「物流作業」。川崎重工業は、自走ロボットと遠隔操縦技術を組み合わせるこ とで、従来は困難だった多種多様な物流作業の自動化を実現。「人間とロボットが共存共栄する社会」を目指す同社が開発した、国内初披露の最新自動化ソリューションを通じて、「新しい協働のあり方」と共に、遠隔操作の優位性や今後の可能性に迫る。
B:柔らかい物をロボットで貼る(協力:豊臣機工、トライエンジニアリング、進和)
これまで人の熟練技術に頼っていた、自動車部品や家電などに使用される柔らかい「シールスポンジ材」の貼り付け作業をロボット化。自動車部品メーカーの豊臣機工が中心となって開発したロボットシステムを使い、曲線や曲面など複雑な形状へのシール貼りの作業や自動切断などを実演。ロボットとの競争を通じて、シール貼りの速さや正確性などを体験 できるコーナーも用意する。
C:ロボット× A Iで難作業を自動化(協力:デンソーウェーブ)
デンソーウェーブが提供する最新の人工知能(AI)技術を活用することで、これまで自動化が困難だった作業のロボット化を実現。国内初披露となるAI物体認識によるピッキングをはじめ、AI模倣学習を使ったハーネスの組み付けなど、具体的な活用例を複数紹介する。この他、軽くて小さい人協働ロボット「COBOTT A」に触れながら、 性能を体験できるコーナーも設置する。
D:手軽で使いやすいロボットの魅力(協力:安川電機)
ものづくりの多様化が進む中、フレキシブルな生産体制の構築は今後ますます重要になる。安川電機製の人協働ロボットと手押し台車の組み合わせは、簡単に教示でき、いつでもどこへでも自在に動かせるため、生産ラインのレイアウト変更に柔軟に対応できる。会場では、より使いやすくて場所を選ばない、ハンドリング用途に適した最新の「人協働ロボットパッケージ」を紹介する
セミナー概要
●開催場所:交流センター3階会議ホール
●開催時間:10月20日(水)~22日(金)①13:00~14:00 ②14:30~15:30
●聴講料金:無料※MECT 会場への入場料1,000 円は別途必要です
●申し込み方法:公式ウェブサイト(https://mect-japan.com/2021)セミナーページから受け付け
●定員:各セミナーとも250 人(先着順)
■10月20日(水)テーマ「自動車」クルマづくりの概念が変わる
講演①:13:00~14:00
「カーボンニュートラルを見据えたモノづくりの進化」
トヨタ自動車生産本部衣浦工場工場長野村英司氏
講演②:14:30~15:30
「日産自動車電動化に向けたパワートレインのモノづくりの進化」
日産自動車常務執行役員パワートレイン生産技術開発本部本部長村田和彦氏
■10月21日(木)テーマ「航空機」これからの航空機産業
講演①:13:00~14:00
「航空宇宙業界が直面する課題とチャンス」
ボーイングボーイング民間航空機部門アジア地区
グローバルフィールドオペレーションズシニアマネジャーフィリップ・チャン氏
講演②:14:30~15:30
「日本一の航空宇宙産業クラスターの形成に向けて」
航空宇宙生産技術開発センターセンター長小牧博一氏
■10月22日(金)テーマ「ロボット」自動化の最新トレンド
講演①:13:00~14:00
「ロボットによる変種・変量生産の実現
~i3-Mechatronics具現化に向けたソリューションのご紹介~」
安川電機取締役常務執行役員ロボット事業部長小川昌寛氏
講演②:14:30~15:30
「最新ロボティクスによる『ものづくり』のトレンド」
三菱電機FAシステム事業本部機器事業部主管技師長武原純二氏
会場速報について
MECT21公式サイト内に、MECTの見どころなどをいち早く発信する特設ページ「会場速報」を設ける。各社の新製品の紹介と、自動化やモノのインターネット(IoT)、人工知能 (AI)など最新技術に関する展示の内容だけではなく、来場者の関心を集める実演の様子や出展者の意気込みなど展示会の雰囲気、会場内の混雑状況などの情報を随時配信する。