牧野フライス製作所 免許取得が不要な「キャリア5G」による工場内5Gネットワークが完成!
牧野フライス製作所が、このほど厚木工場の無線通信インフラであるキャリア5Gによる工場内5Gネットワークが完成し、自社開発した製造支援モバイルロボット「iAssist」システムの稼働を開始した。
「ローカル5G」は、企業が通信機器・設備を調達し免許を取得して自社運用するもので、コストパフォーマンスが高い側面があったが、同社が活用する「キャリア5G」は、5Gの通信機器・設備はキャリアの資産を使用し、企業は免許も運用も不要というメリットがある。
この「キャリア5G」は、5G の基地局を工場内に設置。通信速度は、下り最大1.4 ギガビット/秒、平均1.1 ギガビット/秒、上り最大146 メガビット/秒、平均140 メガビット/秒のスループットを計測。同時に、同社が自社開発した工具搬送の自動化を実施する製造支援モバイルロボット「iAssist」の管理システムを、キャリア網と閉域接続した世界規模のクラウドサービスへ移設している。同クラウドサービスは、Amazon Web Services の提供する「AWS Wavelength」で、「iAssist」や「iPhone」等がKDDI4G/ 5G網から直接AWS Wavelength 上の仮想サーバにアクセス出来るため、インターネットを介さず、高速、低遅延でセキュアにクラウドサービスを利用できるもの。
同社では、自社工場内で、工場内に管理サーバを置かない「iAssist」システムによる自動運用の実績を積んだ後、顧客の「iAssist」の運用に適用する計画を立てている。通信キャリアが提供する5Gサービスと世界規模のクラウドサービスを組み合わせた仕組みを活用することで、先進的なソリューションを世界中の顧客へ安価で安全に提供できるようにすることが狙い。