【令和4年 年頭所感】日本精密機械工業会/日本ロボット工業会/日本フルードパワー工業会/日本工作機械輸入協会

「新しい年を迎えて」
●日本精密機械工業会 会長 髙松 喜与志

220101精密機械髙松会長 明けましておめでとうございます。

 皆様には健やかに新春を迎えられた事と、心よりお慶び申し上げます。

 一昨年に続き昨年もコロナ感染症の影響が続き、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が発令され、大変な年でありました。昨年10月頃から第5波も落ち着き飲食業、観光業などもようやく活動出来る環境になって来ました。しかし12月には新たな変異種であるオミクロン株の患者が日本でも確認されて海外からの人の流入は停止、再開と混乱が続き、まだまだ予断を許さない状態になっています。

 そんな中、昨年の夏には、1年延期された東京オリンピック・パラリンピックが、世界的なコロナ感染のパンデミックにより開催自体を危ぶむ声も聞かれた中で、史上初の無観客により無事開催されました。連日、日本人選手の活躍が報じられ、史上最多のメダル数を獲得するなど、コロナ禍の日本に“勇気”と“元気”と“感動”を与えてくれたことが昨日の事のように思い出されます。

 昨年は私の属する製造業では半導体など部品の不足、鉄をはじめとする原材料の高騰、輸出のコンテナ不足高騰、原油の高騰など、値上がりと原料不足が続きました。色々な原因があるのでしょうが基本的には、〝需要と供給〟の需要が多いからでしょう。実感はありませんが、景気は良かったと言うことだと思います。

 なぜ実感が無いのか? 私は、給与が上がらないからだと思います。我が社には海外に子会社が8社ありますが、どの国でもGDPの伸び以上に給与は上がっており、日本との違いを痛感しています。原材料の値上がりを改善で吸収する事はとても大切ですが、価格転嫁して改善の努力分は利益と社員の給与UPに使えばどうでしょうか? 

 政府は安倍政権の時代からデフレ脱却を謳っていました。岸田総理は企業に3%程度の給与UPをお願いしています。原料価格の上がっている今が価格転嫁、デフレ脱却、そして日本の低い生産性を上げるチャンスだと思います。これを機会に私も生産性向上に頑張って行こうと思います。

 今年の干支は壬寅(みずのえとら)で込められている意味を調べて見ると『厳しい冬を越えて、芽吹き始め、新しい成長の礎となる』とありました。コロナ禍で疲弊した社会を乗り越えた知恵で今後益々素晴らしい社会を築き上げていける様に努力していきたいものです。本年も皆様にとってより良い一年となりますように心からお祈り申し上げまして、新年のご挨拶といたします。

「ロボティクスがもたらす持続可能な社会がテーマ」
●日本ロボット工業会 会長 小笠原 浩

220101ロボット小笠原会長 新春を迎え、謹んで新年のお慶びを申し上げます。

 さて、新型コロナウイルス禍は、我が国ではワクチン接種の促進等でその感染状況に大幅な改善がみられるものの、世界的には新たなオミクロン株により再び感染拡大の状況にあり、3年目となる今年においても未だ収束の兆しが見られず、引き続き予断は許されない状況にあります。

 一方で、このようなパンデミックにあっても世界経済は回復の状況にあり、国際通貨基金の見通しでは、2021年の成長率は世界全体では対前年比5.9%、日本については同2.4%の伸びとみられています。また、2022年の見通しにおいては、世界全体での成長率を4.9%とするものの、インフレ加速リスクを挙げており、インフレ率の急激な上昇が懸念材料となっています。

 このような状況の下、2021年の我が国ロボット産業は、半導体をはじめとする部品不足の影響が大きく見られましたが、堅調な中国を中心とする外需増が輸出市場を牽引するとともに、国内市場での回復基調も見られたことで全体として2桁台の大きなプラス成長となりました。これにより2021年は、受注額で対前年比27.7%増の約1兆970億円と初めての1兆円超えとなるとともに、生産額では26.5%増の約9,700億円となると見込まれます。

 そして、本年のロボット市場は、部品不足の問題は徐々に改善されることを期待するとともに、従来からの引き続き高い自動化需要に支えられ受注額は対前年比3%増の1兆1,300億円、そして生産額は5.2%増の1兆200億円と生産額においても初の1兆円超えを期待しております。

 このような中、本年10月1日をもって創立50周年を迎えます。この50年を節目に、当会及び我が国のロボット産業の歩みを回顧するとともに、「ロボティクスがもたらす持続可能な社会」を統一テーマに、次の半世紀に向け広く社会において実現が期待されるロボットの有り様について展望・発信するための各種記念事業をこの1年間で実施致します。

 具体的には、①記念ロゴの制作、②主催展示会でのパネル展示(ロボット技術及び産業の変遷、工業会の歴史等)、③10月13日の記念式典・表彰式と祝賀会、④10月13日~14日での記念シンポジウム、⑤ロボット産業ビジョン2050の策定、そして⑥50年史の編纂の各事業を実施致します。これら記念事業を通じて更なるロボットの健全な普及とロボット産業の発展を目指すこととしています。

 記念事業に加え、当工業会の活動の柱となっている「市場拡大に向けた取組」、「イノベーションの加速化」、そして「国際標準化の推進、国際協調・協力の推進」の三つを重点項目として業界活性化のさらなる推進に向け、活動を行うこととしています。

 特に本年は、3月9日~12日にかけ「2022国際ロボット展」を、6月15日~17日には、昨年、一昨年と2年続けて中止となっていた「2022実装プロセステクノロジー展」を、そして10月19日~21日には「Japan Robot  Week 2022」と3つの展示会を開催致します。これらの展示会を通じて技術情報の発信とともに様々な分野へのロボット利用拡大への意欲を喚起するとともに、市場調査、技術振興等の各事業についても意欲的に展開する所存です。

 引き続き関係各位の一層のご支援とご協力をお願い申し上げますとともに、皆様のご活躍とご発展を祈念いたしまして、新年のご挨拶とさせていただきます。

「競争と協調の中で知恵を結集」
●日本フルードパワー工業会 会長 安藤 毅

220101フルードパワー安藤会長 新年、あけましておめでとうございます。
 
 昨年は、日米で政権が代わり、世界を見ると米軍のアフガン撤退、中国化が加速する香港やウイグルの人権問題、ミャンマークーデター、また、経済に目を向けると、世界的な原油・資源の高騰、半導体不足による自動車産業を始めとした多くの工場での減産、加えて米中貿易摩擦から経済・軍事両面での覇権争いへと移行しつつある大国間の新たな緊張関係が引き起こされました。今年の北京冬季オリンピックの開催に向けて、外交的ボイコットなどの動きも出ており、今年も一層緊張が続く気配もあり、これが経済動向に波及していくのかも注視して行く必要があると思います。
 
 さて、今年は、脱炭素社会、デジタル社会に向けての動きが加速すると思われます。昨年縦割り行政の弱点を排除し国のデジタル化を推進するためにデジタル庁が発足し、マイナンバーカードの活用なども含め、デジタル・トランスフォーメーションの社会実装に向かった動きが出てきております。当業界では、特に、無人化・省人化に向けた「デジタル」の取り組みの重要性が増しています。AIを活用した工場の無人化稼働や遠隔監視の導入などのデジタル・トランスフォーメーションの推進は、生産性の向上や競争力強化に資するのみならず、効率的なデータ収集や有事の際の企業間・工場間の連携を通じたレジリエンス強化といった観点からも、大変重要な取り組みと考えており、工業会としては、これら課題に取り組んでいくため、昨年新たに、IoT推進部会を発足させたところであります。

 カーボンニュートラルに関しましては、当業界では、省エネ化製品の一層の開発に努めておりますが、昨年開催したIFPEX2021で、今後のカーボンニュートラル社会を見据え、「新たな時代に向けた挑戦」と題し、「地球環境とものづくりに貢献するフルードパワー」を広く紹介しました。国内外に向けて日本のフルードパワー業界の新たな時代に向けた挑戦を広く発信出来たと確信しております。

 このような状況下、業界の中でも解決すべき様々な課題が出てきております。それを乗り越えていくには、競争と協調の中で皆の知恵を結集していくことが大切だと考えます。最後に、本年が良い年になるよう祈念して、年頭の所感とさせていただきます。

「コロナ禍からの復活」
●日本工作機械輸入協会 会長 井元英裕

220101輸入協会井元会長 新年明けましておめでとう御座います。2022年の年頭に当たりご挨拶させていただきます。旧年中は当協会の事業運営にご支援を頂き厚く御礼申し上げます。

 2021年輸入工作機械は、後半こそ受注は回復基調となりましたが、売上では元々長めである納期に加えて、半導体不足による納期遅延、輸送コストの高騰、又海外取引先との人的交流が皆無となりサポートが受けられない状況などが重なり、スムーズな納入検収が出来ない状態でした。工作機械輸出入の業界には本当に厳しい一年で有ったと思います。こういった状況下でも、力強く前進する関連企業、会員企業様の姿には感銘し、力付けられました。

 2022年、コロナ禍の影響は国内において限定的になったとしても、世界中でコロナ禍が収束しなければ従来と同じ環境に戻る事は無いと思われます。

 我々はこの状況のマイナス面ばかりを見るのではなく、コロナ禍で否応なく使われ始めたWEBのコミュニケーション、VRを使った情報伝達技術、ビジネスのデジタル化などを積極的に進めてプラスに転化して行く必要が有るかと思います。

 すなわち、海外との技術の交流が仕事である我々が、実際の人の動き無くしてもそれを補い、もしくはさらに先に進めて行かなくてはならない年となる事と思います。本年も皆様の御理解とご協力を頂きながら、会員一同チャレンジしていく所存です。

 最後になりますが、皆様の益々のご多幸とご健勝を祈念申し上げて、年頭の
ご挨拶とさせていただきます。


 

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