DMG森精機 7月に創業地奈良へ本社移転 奈良・東京の2本社制導入へ

220415DMG奈良
建設中の奈良商品開発センタ外観(デザイン監修:隈研吾建築都市設計事務所)

 DMG森精機が、本年7月1日に愛知県名古屋市から奈良県奈良市へ本社を移転する。

 奈良県奈良市に同社最大のデジタルを駆使した先端技術の開発拠点である奈良商品開発センタ(以下、奈良PDC)を現在建設しており、7月の稼働開始を機に、本社となる。同時に、2014年7月に開設した東京グローバルヘッドクォータとともに、奈良県奈良市および東京都江東区潮見の両拠点を本社とする二本社制を導入する。

 この目的は、災害・疫病・サイバー攻撃等へのリスク対応の視点から、いずれかの本社が被災した場合にも、遅滞なく本社機能を相互にリカバリーし、基幹業務を迅速・適切に遂行できる事業継続体制を整えること。

 同社は1948年に奈良県大和郡山市で創業し、その後も奈良を本社として、工作機械の製造および販売サービスを行い、1970年に三重県伊賀市に伊賀事業所が完成・操業を開始した。事業が拡大する中で、自動車産業の中心地である中部圏や関東圏の顧客や取引先とのアクセス改善、また全国に範囲が広がった採用活動の中心拠点とするべく、2004年に奈良県大和郡山市から愛知県名古屋市へ本社機能を移転している。その後、2015年にドイツDMG MORI AGを連結化、2016年の完全企業統合を経て、顧客や取引先は日本全国・全世界に広がった。

 奈良県大和郡山市にある奈良事業所では、現在、小型のターニングセンタおよび同時5軸加工機を生産しており、今後その全てを伊賀事業所に集約し、伊賀事業所では、工作機械本機の組立および使用部品の加工、主軸・ボールねじ等精密主要部品の内製化に取り組む。

 奈良事業所では、2016年1月から稼働しているシステムソリューション工場4,200㎡に加え、これまで機械加工および組立を行っていたエリア15,600㎡を全面改修し、従来比約4倍の敷地面積のシステムソリューション工場に変更する。

 これにより奈良事業所内の工場全てのエリアで自動化・システム案件に特化した組立・要素部品の生産をすることとなり、工作機械業界で世界最大の工作機械を中心とした自動化ソリューションの組立・調整工場となる予定。

 また、奈良市に開設する奈良PDCでは、本社機能を保有するほか、先端技術の開発、JR奈良駅至近で京阪神いずれからもアクセスがよいという立地を活かした産学連携を含めた技術者交流の推進、関西を中心とした全国の優秀な人材を採用するための拠点としても機能する。これまで当社本社としていた愛知県名古屋市は、好立地であることを引き続き活用し、同社機の販売サービスを行うグループ会社のDMG森精機セールスアンドサービス(売上収益 約700億円)の本社となる。

 なお、同社本店所在地は創業以来、奈良県大和郡山市であり、変更はない。

■2022年7月1日~
グローバル本社 :東京都江東区潮見2丁目3-23(東京グローバルヘッドクォータ)
第 二 本 社 :奈良県奈良市三条本町2番1号(奈良商品開発センタ)
※本店所在地は引き続き奈良県大和郡山市北郡山町106番地
 

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