アマダマシナリー 大型コラム材切断バンドソー「HK-1000W」を開発

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HK-1000W(12m 自動測長装置標準搭載 写真は6m )

 アマダマシナリーがこのほど、大型コラム材切断バンドソー「HK-1000W」を開発し、9月から販売を開始すると発表した。

 「HK-1000W」は、鋼材加工業界と鉄骨ファブリケーターのニーズに応え、1000mm×1000mmサイズの大型コラム材切断に対応したマシン。特長は、従来とは反対の逆仰角(ぎゃくぎょうかく) 〈右上がり〉の角度のブレードで材料を切断する方式を採用し、切断面のバリの発生を大幅に低減したこと。加工品質の向上のみならず、切断後のバリ取り工程を大幅に削減できるため、加工全体の生産性向上につながる。

 長年蓄積した加工技術データを基にした独自制御による高速切断で、加工時間を従来比で約35%削減する。さらに、独自の材料切断長さを自動で測る装置を搭載しているため、材料の状態に影響を受けず、安定した定寸切断が可能。

 オペレーターの使い勝手を損なわない形で安全性や作業環境を改善し、加工時間の短縮に伴い電力消費量も低減することで、人にも地球にも優しいモノづくりを実現した。

  同社では、「近年の建設業界では、物流倉庫をはじめとする大型建築物の増加や建築に使われる部材そのものの大型化の潮流があり、鋼材加工・販売メーカーはより大きな部材を切断できるマシンへの更新ニーズを抱えている。加えて、大手の鉄骨ファブリケーターの中には、短納期化に対応するためコラム切断ラインの新規導入を検討するメーカーが増加している」と認識しており、同社では、このような建設業界と鋼材業界全体を取り巻く課題に対応すべく、人手不足や短納期化を解決する生産性の向上、工場内の環境改善、脱炭素社会への貢献など顧客に寄り添う製品開発を積極的に行うことで、モノづくりの現場を支えていく方針。

「HK-1000W」シリーズ 主な特長

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逆仰角切断方式

 

(1)逆仰角切断方式の採用による高品位加工、工数削減
 ・従来の鋼材切断マシンとは逆の、逆仰角(右上がり仰角)切断方式を採用。
 ・ブレードの刃で材料をかき上げるため、切断面のバリが大幅に抑制される。また、切断時の切粉の巻き込みを抑制できる。
 ・加工面精度が向上し、次工程のバリ取り作業を大幅に削減できる。

(2)独自のCNC切断制御による高速切断、省エネ性向上
 ・アマダマシナリーが長年蓄積してきた加工技術を基に開発したCNC制御を搭載。
 ・ CNC制御に材料の情報を入力すると、ブレードの回転スピードや降下スピードを自動で最適な速度に調整する。
 ・加工時間を従来比で約35%削減。加工時間短縮に伴い消費電力も低減する。

(3)独自の自動測長装置による重たい材料の安定自動定寸切断、製品精度向上
 ・材料をマシンに送り出す際に長さを計測する装置に独自の機構を採用。
 ・材料に追従して長さを測るため、材料の反りやねじれ、表面状態の影響を受けにくい構造。
 ・材料の状態に左右されずに安定した寸法精度で切断できる。

(4)チップコンベアやセミドライ方式の切削油供給による作業環境の改善、地球環境への貢献
 ・切粉を排出するチップコンベアを改良。排出能力が向上した。
 ・切削油の供給には、ごく微量の油をミストにして吹き付けるセミドライ方式を採用。従来のウェット(かけ流し)方式に比べて、切削油の飛散を防止できる。
 ・作業環境の改善と環境にやさしいモノづくりに貢献する。

(5)非熟練オペレーターにも配慮した安全性の向上
 ・鋼材加工業の現場の非熟練オペレーターや外国語話者に配慮し、直感的にわかりやすいガード柵やセンサーで安全性を向上。
 ・作業者の使い勝手を損なわずに安全性を向上させた。

仕様
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