ヤマザキマザック ファイバーレーザ発振器を搭載した3次元レーザ加工機「FG-400 NEO」を新発売
ヤマザキマザックが、このほどファイバーレーザ発振器を搭載した3次元レーザ加工機「FG-400 NEO」の販売を開始した。
FGシリーズは、建設資材や農業機械などに使われる鋼材の高精度・高効率加工を実現する3次元レーザ加工機。3次元ヘッド搭載により、鋼管(パイプ材)以外にH形鋼・溝形鋼などの加工も可能であり、鋼材の加工分野における生産性向上に貢献している。
「FG-400 NEO」は、大径長尺のパイプ・形鋼向け3次元ファイバーレーザ加工機で、エネルギー変換効率の高いファイバーレーザ発振器の搭載により、高速加工を実現するとともに、アルミ・真鍮・銅などの高反射材の容易な切断を可能としている。さらにFG-400 NEOは、ビーム径とビーム形状をコントロールする独自機能を搭載。この2つの機能を組み合わせることにより、薄板から厚板までさまざまな板厚の高効率加工が可能となった。
同社は環境問題を重要な経営課題のひとつと位置付け、顧客の生産現場における脱炭素化に貢献する製品開発を進めている。FG-400 NEOは、ファイバーレーザ発振器の特長である高いエネルギー変換効率により従来機と比較して消費電力を4割削減し、レーザガス消費量をゼロとしている。
FGシリーズの特長
●鋼材加工の生産リードタイムを大幅に短縮
従来の鋼材加工の工程では、人力によって素材を搬入し、専用機を用いて穴あけ加工・タップ加工が必要だったため、各工程間の移動や待ち時間などが発生し、生産リードタイムが長くなっていた。FGシリーズは、自動搬送機能の搭載により素材の自動搬入出が可能。さらに穴あけ加工・タップ加工を行えるため専用機は不要となり、FGだけで全工程を完結させることができる。これにより段取り時間や待ち時間を削減し、生産リードタイムを大幅に短縮することができる。
FG-400NEOの特長
●ビーム径変更機能 / ビーム形状変更機能を搭載
レーザビームの径と形状を変更する機能の搭載により、さまざまな材質、板厚の高効率な切断が可能となった。薄板~中板の加工速度の向上、厚板の加工品質の向上を実現した。
●高速加工
さまざまな材質の高速加工が可能。薄板~中板のパイプ加工の生産性が飛躍的に向上。さらにFG-400 NEOは、CO₂レーザ加工機では困難であった高反射材(ステンレス、アルミなど)の加工にも対応する。
〈角パイプ 軟鋼(板厚:4.5mm〉
従来機(Co2仕様)と比較して約45%短縮
〈角パイプ ステンレス(板厚:3.0mm〉
従来機(CO2仕様)と比較して約50%短縮
●高品位加工
従来型のファイバーレーザ加工機では困難だった厚板の高品位加工が可能。良質な切断面を得ることができるため、加工後のパイプ同士の組付け・溶接におけるリードタイムの短縮に貢献する。
〈FG-400NEOの応用例〉
角度をつけた加工が可能なため、パイプや形鋼の長尺材を高品質に加工できる。資材同士の組付け・溶接工程の削減により、建築物などの大幅な工期短縮に貢献する。
●省エネ性
従来機(CO₂仕様)と比較して電力消費量を約40%削減。CO₂排出量を抑制するとともに、ランニングコストを大幅に抑えている。
主な仕様