マザック財団 2021事業年度の助成対象決定

220610マザック財団
式典の様子

 マザック財団(理事長=棚橋祐治氏)が2021事業年度(2021年4月~2022年3月)の研究助成20件、優秀論文表彰24件、国際会議助成3件の計47件が決定したことを発表し、5月19日に表彰式を開いた。

(1)研究助成 
(応募総数31件の中から20件を研究助成対象に選定)
〈代表例:金沢大学 准教授 小谷野智広 氏〉

【研究テーマ】「ワイヤ放電加工におけるワイヤ電極温度と放電点の同時計測によるワイヤ断線現象の解明」
【内   容】ワイヤ電極の温度計測とワイヤ電極上での放電点検出を同時に行い、放電点とワイヤ電極温度が断線に与える影響を明らかにする。その上で、リアルタイムに測定される放電点分布を利用して、ワイヤ電極長さ方向の温度分布を加工中に高精度にシミュレートできるようにし、断線に対処する。

(2)優秀論文表彰
(応募総数29件の中から24件を優秀論文表彰に選定)
〈代表例:名古屋大学 准教授 早坂健宏 氏〉

【論文のテーマ】「高適応性・高能率マイクロ/ナノ表面テクスチャ加工を実現するImpEC」の提案」(ImpEC=Impact Excitation Cutting:インパクト加振切削法)
【内    容】組み合わせのインパクト加振を切削システムに与え、工具の動作を制御することで、高い能率で自由度の高いテクスチャを形成する新しい表面テクスチャ加工法に関する論文。インパクト加振により切削システムの共振周波数の振動を主に励起してしまうが、さらなるインパクト加振を組み合わせることでその振動を抑制しつつ、それ以上の周波数の振動を積極的に利用することで、工具に希望の動作を素早く行わせるように制御・加工する方法を提案し、例として0.2 ㎛深さの非周期的な溝の加工について実証している。

(3) 国際会議助成
(3件の申請の中から3件を国際会議助成対象に選定)

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