DMG森精機 豊富な受注残高により安定成長を見込む
DMG森精機(社長:森 雅彦氏)は、8月4日、2022年12月期第2四半期(1月~6月)の連結決算を発表した。
当第2四半期連結業績(累計)は、売上収益2,182億円、営業利益177億円、税引前四半期利益163億円、親会社の所有者に帰属する四半期利益113億円となった。これは工程集約、自動化、DX化による粗利益率の改善が持続したことによるもの。
当第2四半期の連結受注額(累計)は、好調持続により前年同期比37%増の2,993億円となった。5軸加工機、複合加工機を中心に自動化、フルターンキー化の需要が加速し、また、グローバル企業からの大型プロジェクトが寄与した。特に、顧客への付加価値提供が浸透していることに加え、円安の影響もあり、機械1台当たりの受注単価が49.6百万円(2021年度平均:39.4百万円)へと上昇した。
地域別受注は全体的に増加し、日本が前年同期比54%増、米州が同49%増、欧州が同32%増、中国が同20%増、中国を除くアジアが同51%増となった。産業別でみても、引き続き全産業とも好調で、なかでも、医療、航空、宇宙、金型、EV関連、脱炭素関連、半導体製造装置向けが牽引した。
今後も、工程集約、自動化、DX化を促進する工作機械の受注拡大が継続するものと思われ、2022年12月期の連結受注見通しを再度増額修正し、5,300億円を超えるものと見込んでいる。受注残高は、2021年末の1,640億円から2022年6月末には2,440億円まで増加し、2022年12月末では2,500億円程度になる見込み。
同社は、経営理念にも掲げているとおり、「工作機械・独自領域・内製コンポーネント・周辺機器などのハードウエアおよびソフトウエアと、加工システムの構築・高効率な加工プロセスの提案・保守保全・ファイナンスなどのサービスを組み合わせた最善の加工オートメーションを提供し、顧客の生産性向上に貢献すること。」を目指している。
また、「よく遊び、よく学び、よく働く」を経営理念に掲げ、従業員の健康な心身から生まれる活力が、企業の持続的な発展成長にとって重要な経営資源の一つであると認識し、従業員の健康管理サポートや男性の育児休業取得を奨励している。社会に対する責任を果たすことで信頼が醸成されるとの考えのもと、地域貢献を積極的に進め、同社創業地で本社所在地でもある奈良において、地元食材を使用するレストランをオープンし、国内最大の工場が位置する伊賀においても最寄り駅周辺の景観整備を行うなど、地域活性化にも取り組んでいる。