日工会 2022年(暦年)工作機械受注見通し 上方修正

 日本工作機械工業会がこのほど、2022年(暦年)の受注について年初時点では1兆6,500 億円との見通しを示していたが、国内外で活発な設備投資が継続しており、累計受注額の 進捗状況から、実際には年初 の見通しを大きく上回るものとした状況を受けて、2022年暦年の見通しを受注総額 1兆7 ,500億円、うち内需6 ,000億円、うち外需11,500億円とすると発表した。

 2022年1-8月期は、日本国内内需及び外需主要市場 中国、欧州、北米で引き続き活発な設備投資が続き、同期として2018年に次ぐ過去2番目のハイレベルな受注額となり、今後の受注については、欧米を中心とする歴史的なインフレの高進と利上げ、ロシアからEU 諸国への天然ガスの供給抑制、中国の一般経済における先行き不透明感の高まり、部品部材の不足と物流停滞による長納期傾向等、市場環境を取り巻くリスクが一段と強まる中、これまでより一段引いた水準となる可能性も示唆している。

 直近の受注額集計に合わせて事務局が実施した会員ヒアリングからは、国内外とも引き続き製造業の繁忙感が高い中、ロボットなどと組み合わせての自動化や高効率化、工程短縮の追求、活発な状況が続く半導体製造装置関連需要、中国を中心とする自動車の電動化需要、経済安全保障の観点に立った生産拠点の多極化の動き等、中長期を見据えた根強い設備投資需要が感じられていることに加え、内需では4年ぶりに本年11月、東京ビッグサイトにてリアルで開催される JIMTOF2022の効果も見込まれることから、今後リスクが強い形で顕在化しない限り、受注水準はこれまでより大きく減少しない見方を示している。
 

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