【この人に聞く】「使い慣れたマシンを時代に合った最強マシンに」 牧野技術サービス 専務取締役 西野 正氏

 

持続可能なものづくりのために

221024西野専務4 ―マキノグループでは、工作機械と生産システムの高度化を通して、生産の効率化と環境負荷低減に貢献しています。こうした観点からもオーバーホールやレトロフィットで加工効率アップが期待できます。
 西野
 現在、地球規模で社会課題について意識が高まっています。企業におけるSDGsの取り組みは、企業価値を高めることにもつながります。耐久性の高い機械の提供は、製品の寿命を左右します。われわれがメンテナンス体制の強化、修理や診断技術に注力しているのはそのためです。
 ―近年、企業実績はもちろんですが、環境や社会、企業統治といった観点も重要視されるようになりました。工作機械はグローバルに活躍していますから、SDGsを理解しつつ加工の課題を捉えることで、新しい事業の創出も期待できます。
 西野
 環境に配慮することは世界的な動きでもあるため、SDGsに効果的な取り組みを行うことができれば、信頼度も上がると感じています。製造業は省資源、省エネと深いかかわりがありますから、環境に配慮できればコスト削減にもつながっていくでしょう。また、SDGsへの取り組みは世界的な連帯感のもと、企業が果たすべき社会的責任を全うしていることを示すことにつながるので信頼度も上がります。古くなってた機械もレトロフィットで生まれ変わり、切削時の振動を抑えることができれば、工具寿命も伸び、省資源に寄与します。われわれは、事業を通して、お客様と一緒に持続可能なものづくりのため、貢献していく所存です。
 ―今後の需要拡大にあたり、お客様への迅速な対応も必要になるかと思います。そのための取り組みを教えてください。
 西野
 お客様が大切に使用してきた機械の劣化を修復して、制御処理速度や加工精度をアップさせるために、現在、国内に10カ所の協力工場などを確保し、年間約20台程度のオーバーホールやレトロフィットを実行できる体制を整えています。

 ―今年は4年ぶりにJIMTOFがリアルで開催されますが、貴社の見どころを教えてください。
 西野
 JIMTOF2022では〝お客様の機械をライフサイクルでご支援〟をテーマに『マキノマシンケアパッケージ』をご提案いたします。故障履歴や稼働状況、加工条件などに応じて、個々のお客様ごとに点検内容をパーソナライズ化できる新しい点検サービスで、ブース内ではその場で点検内容を相談することもできます。メーカ直のサービス会社による強みを活かした安心のオーバーホールやアフターケアも既存機の有効活用をお考えの皆様に貢献いたします。ぜひ皆様のご来場をお待ちしております。
 ―ありがとうございました。

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