ヤマザキマザックグループ 社員2名が「黄綬褒章」を受章

 ヤマザキマザックグループの社員2名が、令和4年秋の褒章において「黄綬褒章」を受章した。

 「黄綬褒章」は工業、商業、農業等の業務に精励し、他の模範となるような技術や事績を有する個人に対して与えられる褒章。今回、「黄綬褒章」を受章した同社社員は次の通り。

・原 稔 氏 ヤマザキマザック(株)所属
・坂口好彦 氏 ヤマザキマザック マニュファクチャリング(株)所属

 原氏は 1971年の入社以来、工作機械の主軸やテーブルの組立に40年以上にわたり従事した。主軸部品の高精度な仕上げ加工方法や、主軸組立の高効率化に寄与する作業方法を考案したことなどが評価された。

 坂口氏は1978年の入社以来、工作機械の組立、調整、保守など多岐にわたる作業に40 年以上にわたり従事してきた。中でも複合加工機の高精度な仕上げや、大型社内設備機械の 保全において力を発揮し、生産拡大に貢献したことなどが評価された。

なお、ヤマザキマザックグループで「黄綬褒章」を受けた社員は、今回の受章で累計7名となった。同社では、今後も高度な技能を有する人材の育成に努め、高性能な工作機械の提供を通して世界のものづくりの発展に貢献するとしている。

原氏の功績・貢献の概要

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【主軸の品質向上に貢献】
・主軸の高度なバランス取り作業により、主軸の品質向上に貢献

主軸のバランス取り作業において、アンバランス量許容値0.5g以下のところ0.1g以下に作業することができる。このことにより主軸の回転振動が最小限に抑えられ、切削加工においてビビり面の無い美しい面に仕上げることができ、工作機械の高品質化に貢献した。

・数値管理によるものづくりの推進により、主軸の品質向上に貢献
 重要ユニットであるヘッド部分の主軸組立に従事し「数値管理」できるものづくりに取り組み、工程品質記録書の改訂などに尽力した。また、主軸NNベアリングの与圧管理を目視で管理できるGNゲージを利用し、ベアリングに掛る負荷量を正確に数値化し作業方法を統一した。数値管理によるものづくりの結果、バラツキの無い品質の安定した主軸ユニットの生産が可能になり、工作機械の品質向上に貢献した。

【若手社員の指導育成に関する功績】
 長年にわたり習得した技能と豊富な経験を生かし、社内技能訓練施設「マザック道場」の講師として若手社員への組立の基本となる技能指導を継続し、後進育成を行ってきた。また、技能検定の指導員としても技能育成に携わり、10年間で92名の技能士を育成した。

●主な表彰歴・取得検定
 表彰歴:優秀技能者 愛知県知事表彰
 卓越技能者 厚生労働大臣表彰 (現代の名工)

坂口氏の功績・貢献の概要

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【複合加工機の機械組立・調整作業の高精度化に貢献】
 複合加工機の主要構造部分の一つであるミル主軸の機械調整作業では、熟練の技能と経験が必要とされる。坂口氏は、ミル主軸テストバーの走りを3μ/100mm以下の精度になるように調整することができる。この作業においてズレのない仕上げ調整を行うことができ、工作機械の高精度化に貢献した。

【大型複合加工機の高寿命化に寄与】
 長年にわたり習得した工作機械の製造経験を生かし、2010年からは自社の設備機械の保守管理に従事しています。自社製設備の中でも特に、大型複合加工機の精度維持管理・予防保全の充実により、故障停止しない設備機械のために力を発揮し、製品の生産拡大に、工作機械の高寿命化に貢献しました。

●主な表彰歴・取得検定
 表 彰 歴 : 卓越技能者 岐阜県知事表彰 
 卓越技能者 厚生労働大臣表彰 (現代の名工) 
 技能検定 : 特級機械技能士 
 特級仕上げ技能士


 

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