世界中の産業界に寄与するタンガロイを知る(後編) ~松本営業本部長に聞く~

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 グローバル企業のタンガロイ(社長:木下 聡 氏、本社:福島県いわき市好間工業団地1-1)は毎年多くの新製品を開発し、その製品の全ては〝日本機械工具工業会 環境調和製品認定基準〟に基づく基準を満たしたものである。地球規模で産業界の発展に寄与するアイデアと製品力が魅力の切削工具は、ユーザーから高い評価と信頼を博している。

 同社のスローガンのひとつに『営業はタンガロイのアンテナであれ』という言葉がある。加工現場の課題や動向や変化をいち早くキャッチし、品質向上と工期短縮による経済効果を高めるためのノウハウを顧客に提供するのは専門性を持った営業部隊だ。前回掲載した木下社長に引き続き、松本憲幸営業本部長のインタビューを掲載する。

ホットなテーマは「カーボンニュートラル」と「EV」

221128top2 ―最近は新型コロナウイルス感染防止の行動規制が緩和されました。働き方改革も加わり、ここ数年の間において営業面でも変化はありましたか。
 松本
 昔は、販売店様から情報を入手することがほとんどでしたが、現在はホームページをはじめ、LINEやSNSなどデジタルを通じて情報を収集されているお客様が非常に増えており、デジタルツールからのコンタクトが増加しています。
 ―貴社は顧客とのコミュニケーションを強化している印象があり、親しみやすさが際立っていますが、その点でなにを意識していますか。
 松本
 一方的なことはしない、ということでしょうか。セミナーを例にとりますが、リアル・オンラインに関わらず、その場で質問等を受け入れています。コロナ禍前まではリアルが主体でしたがオンラインでは便利なチャット機能もありますし、デジタルツールを駆使しながら、双方向での充実したコミュニケーションを大切にしています。
 ―この数年の間に加工についてもトレンドが変わったように思うのですが、この点についていかがお考えですか。
 松本
 現在、製造業でホットなテーマとして挙げられているのはカーボンニュートラルとEVだと感じています。このテーマに沿った製品を4年ぶりにリアルで開催されたJIMTOFでもブース内に展開しましたが、非常に好評でした。
 ―切削工具メーカーからカーボンニュートラルへのアプローチは難しいような気がします。貴社ではどのように訴求していますか。
 松本
 工場でカーボンの排出量を減少させるには、電力量を削減するための加工ノウハウが鍵を握ります。加工時間を短縮することで生産性も確保できますので、これらを実現する切削工具を市場に提供することが重要だと考えます。
 ―貴社の工場も二酸化炭素の排出量を2030年までに2013年比で46%削減することを目標としていますが、その中で新たに開発されている切削工具にも注目しています。最近の貴社製品ではインサートの小型化が目立つようになりました。

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JIMTOFではクリーンテクのロジーがつまった工具を豊富に展示

 松本 カーボンニュートラルを意識し、CO2やコストの削減とともに効率化を向上させるため、工具性能を保ったままインサートを小型化したものを多く発表しています。事業者のサプライチェーンにおける事業活動によって発生する温室効果ガス排出量については、スコープ1が直接排出量、2が間接排出量、3がその他の間接排出量と、これら3つのスコープから構成されますが、その大半がスコープ3に該当します。この中に廃却の流量を減らす、購入品の購入物が作られた課程においての二酸化炭素の排出量を減らすという点に弊社は大きく寄与できる切削工具を提供できると自負しています。グローバル化が進んだ現在、新しいビジネスチャンスの創出のきっかけとなるもののひとつに環境保全への活動が重要視されるようになりました。この理由は環境対策を実行している企業は高く評価されるため企業価値の向上に結びつき、企業のイメージアップにも繋がるからだと考えます。
 ―工具のダウンサイジングについて貴社は取り組みが早かったと思います。
 松本
 うまくその波に乗ったと考えています。また、こうしたホットな情報をお客様にアプローチするためにも双方のコミュニケーションの充実を図りつつ、お客様のご要望に応えていく所存です。

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