【年頭所感】(日本光学測定機工業会/日本金型工業会/全日本機械工具商連合会)

「より安心・安全へ向けて」
■日本光学測定機工業会 会長 浜田 智秀

230101光学測定会長 明けましておめでとうございます。謹んで新春のご挨拶を申し上げます。

 平素より関係者の皆様には日本光学測定機工業会の活動に、ご理解とご支援を賜り厚くお礼申し上げます。

 昨年の光学測定機業界は、半導体・電子部品業界からの需要増に支えられ、いち早くコロナ前の状況まで回復しました。これは、市場が変化しつつ光学計測の重要性が増していることの表れとも考えています。

 自動車産業の大変革やデジタルトランスフォーメーションに伴い、電子機器需要は増加しながら高度化し、大きな変革が進んでいます。これらに必須な電子部品やデバイスには、極めて高い技術と信頼性が要求されます。検査や分析をこれまでの様な専用の施設や場所で行うのではなく、生産ラインの近くで常時モニター、解析しながら生産することが求められています。

 また、国内では労働人口の減少もあり、生産性の向上に向けた取り組みが益々加速していくと考えています。これらを実現するため、光学測定技術を核とした新たな測定の重要性が 益々高まると言えます。光学測定技術は、得意な可視光領域だけでなく見えない光も応用 することで、従来は検出困難であったものを数値化できます。

 また、高速に、かつ大量な計測データの瞬時取得が得意であり、今まで見逃していた現象・事象の把握と新たな評価方法を確立し、検査・測定の自動化、省力化をなお一層向上させられます。

 SDGsをはじめとした社会・環境関連の観点では、不良品削減だけでなく手戻りを抑えることにも貢献できます。人間の恣意やバラつき、不確かさの入る余地がないより安心・安全なモノづくり実現に向け、新たな挑戦と提案を今後も続けて参ります。

 今年秋に東京ビッグサイトで開催する測定計測展2023には、「測れるから、創れる未来がある。進化する“ものづくり”の品質確保へ」をキャッチフレーズに 、産業界の生産性向上に資する次代の検査・計測装置や関連サービスを多数出展します。是非、足をお運びくださいますようお願い申し上げます。

 ダイナミックでスピード感のある大きな時代変化の流れの中、それに呼応する形で、光学に基づく切り口を武器に非破壊・非接触型測定機を主としたリアルタイムな光学測定技術を深化させ、あらゆる課題を見える化・顕在化させることによって素晴らしいモノづくり、コトづくりを実現していきますので、本年もよろしくお願い申し上げます。

「変化の時代は対応力と対応スピードが肝心」
■日本金型工業会 会長 小出 悟

230101金型会長 令和5年の新年を迎えるにあたり、会員の皆様をはじめ関連官公庁、関連団体の皆々様に謹んで新春のお慶びを申し上げます。

 昨年のスタート時には3年に及ぶコロナ禍で一体どのような一年になるだろうと思いスタートしましたが、2月24日のロシアのウクライナへの侵攻を受け、全く予想だにしない一年となりましたこと、それを教訓とすれば本年はどのような年になると予測できるのかまたすべきなのか、ある意味全く予測不可能であるという現実に思いを向けざるを得ず、かなり難しい令和5年になることは覚悟しなければならないと思います。

 あらゆることが短期間で影響を及ぼしあうグローバル化した世界は、金型業界だけではなく、また日本だけにとらわれているのではなく、あらゆる産業での情報・変化も、また世界各国全体の情報・変化をも入手し、検証していく必要があると感じます。

 今年度は期中始めに新たな取り組みのご提案を理事会でご審議いただき追認され、取り組み始めた事柄に、続・令和の金型産業ビジョンとしての「日本の金型産業を持続可能な産業にする事業~生き残り産業ではなく、成長・発展産業になるには~」が加わり、まさにそのために必要とされるあらゆる領域での精度の良い情報を入手することで、持続可能な我が国の金型業界の将来を見据え模索することで、個社としての取るべき対応も予知できればと考え、今期中には第一段階のご報告が出来るよう現在討議を重ね指針になるべきものを編み出そうと活動しております。
 
 令和5年は現在問題視されている戦争、インフレ、物価高騰、コロナそれぞれまだ継続することでしょうし、新たに中国を発信元とする出来事も無視できないところになりそうであり、その他でもカーボンニュートラル、デジタル化の進む中でのサイバーセキュリティーに対するOEM企業のサプライネットワークに対しての要求の高まり等は益々高まるものと考えられます。それらに対して効率の良い対応をすることは言うまでもなく、お互いが確度の高い同様の情報のもと対応をすることが出来れば業界としてのワンボイスにもつながり、一糸乱れぬ対応こそがOEM企業との間で、名実ともに対等な関係に近いパートナーシップ関係をも構築できるのではと密かな期待をするところでございますので、現在、経済産業省が積極的に推進するところのパートナーシップ構築宣言に対しても会員の皆様には今一度検証していただき、ご賛同いただければ、決して会員企業様にとってマイナスではないものと確信いたしますので、宜しくお願いを致すところです。

 また、このような変化の激しい時代にいつも思い考えさせられることは「人」の重要性です。業界としても企業としても人が集まり、人が成長してこそ持続可能な環境が築けるのであって、どうしても解決しなければならない大きなテーマであります。それに伴い工業会では様々な教育システムの運用と改善を通し、より参加しやすい各種の教育プログラムを推進させて行きます。金型マスター認定制度を包含した学校制度であり、リモートをフルに活用できるe-ラーニングによる教育プログラムの充実など、やらなければならないことが山積みに御座いますので、変化の時代は対応力と対応スピードが肝心です。

 これまで以上の会員企業の皆様のお力添えはもとより、関連官公庁、関連団体の皆様のご協力も得ながら、一般社団法人日本金型工業会は変化を先取りした活動を着実に進めていく所存でおりますので、皆様のご理解ならびにご指導ご鞭撻のほどお願い申し上げ、年頭の挨拶とさせていただきます。

「今年は全国大会を」
■全日本機械工具商連合会 会長 坂井俊司

230101全機工連会長 新年、明けましておめでとうございます。 

 昨年はロシアによるウクライナ侵攻に始まり、資源・資材の高騰、急激な円安等もあり、また新型コロナについても断続的に感染の波が訪れ、中国でのロックダウンや半導体不足や物流の停滞など製造業にとっては大変な1年となりました。

 さて、昨年は全機工連主催の全国大会の開催を見送りましたが、今年こそは愛機工さんをはじめ中部ブロックの組合の皆様の協力で開催したいと考えております。また、若手交流会については大機協さんを中心にお世話になりますが、こちらも今年開催できればと思っています。

 昨今、自動車の電動化の加速化への対応をはじめ、人手不足に対する自動化への対応、また地球温暖化という環境側面と燃料費の急騰というコスト局面による省エネへの対応は急務であり、我々機械工具業界もその対応は検討していかなければならず、各組合の会社様においても取り組みの強化が必要ではないかと感じています。今年は先ほど述べた通り、多方面の方々との対面での意見交換・情報共有の場が増えてくればビジネスのきっかけになるのではないかと思います。

 最後になりましたが、会員各社、メーカー会員、賛助会員の皆様がこれからの新しい時代に適応して、ますますご発展されることを祈念いたしまして、新年のご挨拶とさせていただきます。


 

moldino_banner

 

 

intermole2024_大阪