ヤマザキマザック「JIMTOF2022 アンコールフェア」を開催
ヤマザキマザックが12月7日~9日までの3日間、同社美濃加茂製作所第一工場 ワールドテクノロジーセンタにて「JIMTOF2022 アンコールフェア」を開催し、出品機28台と自動化システムが展示された。今回は、カーボンニュートラルに向けた同社のデジタル製造ソリューションに向けた取り組みとして、機械だけでなく顧客が抱えている課題に対しての解決策を提案した。併催行事のセミナーでは、ミスミ ID企業体meviy事業部の五十嵐公俊氏が「5軸×meviyによる町工場の時間創出」をテーマに講演し、特別講演では人気のyoutuber ものづくり太郎氏が登壇、いずれも大いに盛り上がった。
今回のフェアの見どころは自動化システム。協働ロボットによる自動段取り換えの様子を「QTE-200M SG」と協働ロボットで提案し、2工程の連続加工や2種ワークのハンドを自動交換する様子を見せた。また、出展機では、立型マシニングセンタ「VCNシリーズ」が8年ぶりにフルモデルチェンジとなり、高剛性な機械構造によるクラス最高の重切削能力を見せつけた。産業別に特化した加工技術も披露し、半導体製造装置向け鏡面加工や先端技術としてEV部品に必要になったFSW(摩擦攪拌接合)に注目が集まった。
Mazak GoGREEN
近年、製造業を取り巻く課題のひとつに環境問題が挙げられるが、急激なエネルギーコスト上昇に対応する消費電力削減ニーズは高まりをみせている。今回の展示会では、これらの課題に対応し、スマートファクトリー化を実現するCNC装置「MAZATROL(マザトロール)」の新機能が大きな役割を果たすとして注目された。同社では「Mazak GoGREEN」をテーマに掲げ、同社では、製品ライフサイクルにおけるCO2を2030年までに半減する目標を掲げ、環境対応と生産性を両立させるマシンの開発を推進している。
消費電力を見える化し、待機時の省エネや切削体積を推定したクーラント吐出量の最適制御を実現するなどの高効率・省エネでスラッジ処理を実行する〝スムースクーラントシステム〟の導入試験では46%の省エネを達成した。
山崎真嗣常務は、昨年11月に東京ビッグサイトで開催されたJIMTOF2022を振り返って、「4年ぶりのリアルとあって盛り上がった。SNSの普及により、Twitterなどを含めネットの交流からJIMTOFをきっかけにしてリアルでお会いするといった交流も見受けられた。リアルの良さは実機を見たいというニーズに対応できること。JIMTOFではオンラインとオフラインのハイブリッドで実行したことも功を奏した。」と感想を述べた。