「眼聴耳視の心で本質を掴む」日本歯車工業会が賀詞交歓会を開く
日本歯車工業会(会長=植田昌克 植田鉄工所社長)が去る1月20日にザ・プリンスパークタワー東京(東京都港区)で新年賀詞交歓会を開いた。
あいさつに立った植田会長は、日頃の感謝の意を表したあと、「この1年、これから先がどういうふうになるか私も分からないが、円安や物価高騰、エネルギー不足、少子高齢化など問題が山積みしているが、少しずつでも着実に解決していくことを望んでいる。」との思いを示したあと、「感性が鈍らぬよう講演会などに出席をしているが、その際に教えてもらった言葉に、禅の言葉で〝眼聴耳視(がんちょうじし)〟があった。真実を見ようと思ったら、目で聴いて耳で見なさいと言う意味がある。なかなか目を開いても、目の前の景色は見えるが、心を持って聴くように見なければ、ものの本質は分からない。現在、情報があふれてどんどん移り変わりが激しい中ではあるが、心を持って神経を研ぎ澄ましてこそ、その本質が見えてくる、ということである。明日の日本を、未来の歯車工業会を楽しく語り合っていこうではありませんか。」と力を込めた。
来賓を代表して経済産業省製造産業局 産業機械課から横山博之課長補佐があいさつをした。この中で横山課長補佐は、「昨年はロシアによるウクライナ軍事侵攻が始まり、国際的な原油、物価高騰、歴史的な円安など、新たな危機に直面することになった。特にわが国の製造業は、半導体をはじめとした部素材の供給途絶、エネルギー価格の高騰など、さまざまな面で引き続き影響を受けている。経済産業省としては、目の前の情勢変化に加えて、中長期的な産業構造の変革に向けた取り組みとして、本年はGX、DXおよび経済安全保障、この3軸を基礎として、産業界の皆さまと緊密に連携しつつ、わが国製造業の成長のために、全力を尽くしていく。」と述べた。
乾杯の発声を池滝重隆副会長(ジェイテクトギヤシステム フェロー)が行い、参会者は親睦を深めた。