DMG森精機 高性能MASTEシリーズに新モデル「turnMASTER12in.C」が登場
DMG森精機は、このほど小型のターニングセンタや複合加工機に搭載可能な高性能主軸「turnMASTER12in.C」を開発したと発表した。
同社が全世界で培った技術力やノウハウを結集して自社開発し、内製している主軸「MASTERシリーズ」には、重切削に最適な「powerMASTER」、高速マシニング加工用の「speedMASTER」、複合加工機専用の「compactMASTER」、5軸加工機専用の「5X-torqueMASTER」、ターニングセンタ用の「turnMASTER」の5種類がある。MASTER主軸は同社の工作機械に搭載して販売しており、世界中の顧客が活用している。
今回開発した「turnMASTER12in.C」は、従来と比べて主軸ユニットを約18%スリム化した設計により、チャックサイズが6~8インチの小型工作機械に12インチサイズのチャックが搭載可能で、棒材作業能力も最大Φ105mmまで対応する。同製品を搭載した複合加工機「NTX 1000 2nd Generation」1台で、小型から中型部品の加工に対応することで機械の稼働率が上がり、生産性向上を実現する。今回、同製品がMASTERシリーズのラインナップに加わったことにより、生産するワークに応じた最適な主軸が活用できる。
「turnMASTER12in.C」は、同社がターニングセンタの製造開始以来培ってきた主軸内製の経験を活かし、全てを内製している。MASTERシリーズは全商品3年間の無償保証としており、より安心して活用できる。また、同製品は主軸最高回転速度3,000 min-1の高速加工と、重切削を可能とする高い剛性を備えており、加工時間を短縮できるため、CO2排出量や消費電力の削減へつながるメリットがある。
主な特長
① 小型工作機械の棒材作業能力を向上
・主軸ユニットを約18%スリム化することで、8インチチャックと同等サイズながらも、小型工作機械に12インチチャックを搭載可能
・最大棒材作業能力Φ105 mmまで対応。バーフィーダと連結して、素材供給を自動化し、生産性を向上
② 高精度・高剛性構造
・12インチチャック用主軸と同じ構造のため、剛性を2.6倍、ブレーキトルクを2.2倍に強化(8インチの従来主軸と比較)
・加工時間を大幅に短縮する主軸最高回転速度30,000 min-1仕様の高速主軸
・マグネスケール製の高精度エンコーダにより、ミーリング仕様時のC軸割り出し精度が向上
③ 省エネルギー
・加工時間の短縮により、CO2の排出量や消費電力を削減
搭載可能機種は、複合加工機「NTX 1000 2nd Generation (2023年2月現在。今後、他機種に展開予定)
なお、同社ではWebサイトに関連動画を公開している。
▼高性能主軸「MASTERシリーズ▼
https://www.dmgmori.co.jp/movie_library/movie/id=4456
▼伊賀事業所 「主軸工場の紹介」▼
https://www.dmgmori.co.jp/movie_library/movie/id=3458