岡本工作機械製作所 「2022年度PSG会 支部連絡会」を開く
岡本工作機械製作所(社長=石井常路氏)が、2月6日、東京のTKPガーデンシティPREMIUM品川を皮切りに、「2022年度PSG会支部連絡会」を開いた。西部支部は2月8日、新大阪江坂東急REIホテルで、中部支部は2月9日、TKPガーデンシティPREMIUM名古屋ルーセントタワーでそれぞれ開催した。(取材は東部支部)。
江連武彦国内営業部長の現況報告のほか、「研削革命~研削盤の動向~」、「同~好調業種向け新シリーズ研削盤のご紹介~」、「同~自動化・機上計測・省人化」がそれぞれ同社の若手営業担当者が説明した。続いて人気を博している伊藤 暁取締役技術開発本部長の特別講演もあり、盛り上がりをみせた。
石井社長が日頃の感謝を述べるとともに、「昨年は世界的にWithコロナに舵が切られ、JIMTOFやIMTSと国際工作機械展示会が再開され、リアルで工作機械が紹介できる機会が増え、弊社も様々な新製品を紹介することができた。弊社は研削盤のリーディングカンパニーとして研削革命を掲げ、お客様の省人化、効率化のニーズに応えるべく機上測定および高能率研削を兼ね備えた研削技術を追求し、全自動研削盤、超精密研削盤、聴講能率研削盤として複合研削盤などを提供してきた。今後もロボットを活用した長時間自動運転などAI、IoT技術を加味し、さらに進化した新しい研削盤を提供する所存である。」と意気込みを述べた。
研削で価値を創造するソリューションカンパニーへ
また、現況報告についても触れ、「2022年5月に2025年3月期を最終年度とした『新中計〝創〟lution2025』を発表した。2025年3月には弊社にとって大きな区切りとなる売上高500億円、営業利益12%の60億円を目指すことにした。新中計のビジョンは〝研削で価値を創造するソリューションカンパニーへ〟とした。研削・研磨の可能性を追求し、研削ソリューションサービスを総合的にユーザーに提供してユーザーの価値を高めていくと同時に検索市場をも高めていきたいと考えている。」との方針を示した。
なお、石井社長は、新中計の施策として本社工場に自動倉庫を新設し、サービス部品提供の工場、品揃え強化をして組立、リードタイム短縮を図る考えや、研削ソリューションをタイムリーに提供できるよう工作機械ショールーム、実験棟、半導体装置用ショールームを新設する考えを示した。また、高精度ニーズが高まっている中国での工作機械生産の増強も考えているとした。ロボット用歯車の需要増に応えるべく子会社の岡本工機の歯車工場を新設していると報告した。
懇親会であいさつをした渡邊哲行取締役営業本部長は、「昨年を振り返ると、不確実な時代などと言われたが、日本工作機械工業会の数字では過去2番目であり、外需に至っては過去最高となった。工作機械業界としては良かったのではないか。今年は中国の減速が気になるところだが、経済の立ち上がりが早いと言われている。昨年の日本の半導体装置の出荷額は3.7兆円だった。今年の需要予測は昨年の5%ダウンとしているが、それでも水準は高いレベルだ。来年は4兆2千億円でそこで過去最高を塗り替えるとしている。工作機械の受注も今年の夏以降動いていくのではないか。」との見方を示した。