天田財団 「第6回レーザプロセッシング助成研究成果発表会」を開催
天田財団(理事長=末岡愼弘氏)が4月19日、パシフィコ横浜で「高付加価値製造を実現するレーザアディティブマニュファクチャリング」をテーマに「第6回レーザプロセッシング助成研究成果発表会」を会場とオンラインのハイブリッドで開催した。なお、同発表会は「OPIE ’23」の併設イベント。
末岡理事長はあいさつの中で、「パンデミックの3年間、社会活動に甚大な支障をきたし、産業界や多くの研究機関などに多大な影響があったと思われる。天田財団は、1987年に創立され、今年で36年目を迎える。金属の塑性加工分野、レーザプロセッシング分野を対象に研究開発と国際交流促進のための助成を行っており、創立以来累計の助成金額は37億1551万円、累計助成件数は2108件となった。現在、先行き不透明感が増しているが、その一方、科学技術分野ではDXの対応やSDGsの達成、カーボンニュートラルの実現など喫緊の課題が山積している。私はいつの時代も科学技術のイノベーションこそが課題解決をして次の時代を切り拓くための原動力だと考えている。」と声援を送った。
「カーボンニュートラル社会実現に貢献するレーザアディティブマニュファクチャリング」をテーマに塚本雅裕大阪大学教授が基調講演を行ったあと、第一部で助成研究成果発表会が行われた。
(1)「X線透視法を用いたPBF-LB/Mの溶融挙動のその場観察」
佐藤直子氏(産業技術総合研究所 主任研究員)
(2)「選択的レーザー溶融法で造形したNi 基超合金のクリープ特性劣化と後処理による改善」
筧 幸次氏(東京都立大学 教授)
(3)「金属AMによる高機能金型製造のためのレーザ焼結プロセスの可視化」
楢原弘之氏(九州工業大学 教授)
(4)「雰囲気制御を利用したWC-Co超硬合金のレーザメタルデポジション技術の開発」
山口拓人氏(大阪産業技術研究所 主任研究員)
第二部に企業講演が行われた。
(1)「できるのかAMの実製品活用」
澤越俊幸氏(日本AM協会 専務理事)
(2)「2023年AM動向」
小山博子氏(矢野経済研究所)
総評を塚本大阪大学教授が行った。
場所を横浜グランドインターコンチネンタルホテルに移して交流会が開かれた。