ダイジェット工業 大幅な増配!
ダイジェット工業(社長:生悦住 歩氏)は、2023年3月期の決算(連結)を発表した。
同社グループは、新型コロナウイルス感染症の諸制限が徐々に緩和されるなか、リモートによる商談打合せ、WEBセミナー、メールやSNSによる商品紹介など新たな営業活動を推進し、ウィズコロナ下での対面による営業活動も増やしつつ販売の拡大に努めてきた。
切削工具では、新製品の開発に注力し、新コーティング「DSIコート」、肩削り加工用工具「SIC-EVO」などの新製品に加え、注目のソリッドドリル「ストライクドリル」に加工深さ8Dタイプ、ロールタップ下穴用などラインナップを拡充して発売に努めた。また、耐摩耗工具では、独自開発した材料のサーメタルにおいて、滑り性・耐酸化性・低熱伝導率・軽量などの特長を活かして、従来の金型では対応できない領域で成果をあげている。
その結果、売上高は前年同期比9.1%増の8,803百万円と伸長した。収益面では、売上高の増加や売上原価率が改善したなどにより、営業利益は288百万円(前年同期10百万円)、経常利益は312百万円(同19百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は362百万円(同64百万円)と増収増益を達成した。
製品別売上高は、焼肌チップが678百万円(前年同期比2.0%減)、切削工具は7,106百万円(同10.0%増)、耐摩耗工具996百万円(同10.4%増)となった。
輸出については、前年同期比18.1%増の4,697百万円となり、地域別では、北米向けが1,060百万円(同32.6%増)、欧州向けが1,262百万円(同14.0%増)、アジア向けが2,336百万円(同14.7%増)、その他の地域が37百万円(同16.8%増)で、輸出割合は前年同期に比べ4.1ポイント増加して53.4%となった。
今後の見通しは、ウィズコロナのもと、対面による営業活動も増やしつつ、オフィシャルサイト、SNS、アプリケーションなどのメディアや販売網を通じて顧客ニーズをつかみ、集めた情報を活かした戦略的な営業活動に邁進し、通期連結売上高は9,200百万円、営業利益350百万円、経常利益350百万円、親会社株主に帰属する当期純利益300百万円を見込んでいる。次期の為替レートは、1米ドル130円、1ユーロ140円を想定している。
なお、業績に応じた利益配分を行うため、当期期末配当を前期1株当たり15円から25円に大幅な増配を予定している。