「DMG森精機アカデミー浜松」がオープン!
去る4月26日、DMG森精機 「DMG森精機アカデミー浜松」(静岡県浜松市東区篠カ瀬町1168)がオープンした。同社では、これまで製造業における若手技術者の育成と、顧客のNC機械導入時の立ち上がりを円滑に行うことを目的として、東京都江東区、三重県伊賀市、愛知県名古屋市の3か所で各種スクールを開催していたが、このほど全国5か所(浜松、金澤、仙台、岡山、福岡)に研修施設を新設し、工作機械や自動化に関する様々なコースを対面式で開催することで、より多くの顧客や学生に最寄りの場所で同社製品に触れるチャンスを拡充した。
当日はオープンセレモニーが開催され、メディアや顧客、学校関係者などが多数参加した。
「工程集約」「自動化」「デジタル化」を学べる施設
オープンに先立ち、DMG森精機セールスアンドサービスの丹波 優社長があいさつをした。この中で丹波社長は新設の目的として、「東京など3拠点でスクールを開催していたが、さらなるインパクトを求めて2018年から全国で5軸加工のプログラミング、実加工をするプライベートレッスンを実施してきた。現在5年目となるが、全国200か所で200台の『DMU50』を設置し、6,000人以上を集客している。今回の目的は、多くの顧客に求められた機械を100%有効活用していただくために、各種スクール、トレーニングを実施するのがこのアカデミーの内容である。」と述べた。このアカデミーは、学生にもスクールを開催し、トレーニングをする予定だという。また、金沢が本年6月、仙台が本年8月、岡山は来年の5月、九州にもアカデミーを新設し、各種トレーニングを実行する予定。
続いてデジタルソリューションや教育(アカデミー)の企画を担当しているテクニウムのブルーメンシュテンゲル・健太郎社長が施設とスクールの内容を説明した。それによると、「5軸加工や複合加工はなじむ必要があるので、これらを学べるように工程設計アドバイザーというeラーニングプログラムを昨年つくった。100種類のワークを割り出し5軸でひとつひとつの工程構築を学べるようになっている。ワークも複雑化し多軸になってくることを受け、昨年リリースしたソフトウェア『CELOS DYNAMICpost』で、確実に問題なく加工できることをシミュレーションできる。加工の最適化を体験できるものである。」と述べた。また、自動化についても、ロボット操作のトレーニングを受けられるようになるという。
DXに注力
今回、特に注力しているのはDXで、グループ会社のT Projectが実施している『TULIP』で人の作業をデジタル化、IoT化するためのプラン候補からの両方で多様性に優れ非常になじみやすい点を全体的に説明していた。
同拠点には、5軸加工機『DMU 50 3rd Generation』、複合加工機『NTX 1000 2nd Generation』をはじめ同社製工作機械を複数台設置するほか、デジタル・トランスフォーメーション(DX)ツールであるTULIPや、三次元測定機などを備え、経験豊富なDMG MORIエキスパートによるプライベートレッスンを顧客のスキルに応じて丁寧に提供するとしている。
eラーニングと実習を組み合わせた、より効果的・効率的な教育を実現する「デジタルアカデミー」も導入し、顧客には各自eラーニングにて座学を学習し、週末に実機でのトレーニングを組み合わせるなど、より柔軟なスケジュールで参加することが可能になった。
同拠点では、毎月2回ほど4~5日間のプログラムを開催する。
■DMG MORI ACADEMY 浜松概要
開設時期 :2023年4月26日
住 所 :静岡県浜松市東区篠ケ瀬町1168
建物面積 :680㎡ 2階建て
フロア詳細 :1階―機械、スクール教室、2階―オフィス
展示内容 :DMU 50 3rd Generation、NTX 1000 2nd Generation、MATRIS Light、TULIP、他