DMG森精機 「5 軸加工技術検定」提供開始

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 DMG森精機がこのほど、工程集約、自動化による生産性向上、高精度化を実現する5軸加工技術のさらなる普及と高度専門技術者の地位向上を目的とし、2024年1月より「5軸加工技術検定」の提供を開始すると発表した。

 同資格制度は、切削加工・割出し5軸加工の基礎を学習した方を対象として実施するWeb試験で、技術者の技術水準を「ブロンズ」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」の4段階で評価する。

 ブロンズは5軸加工を理解し、既定の加工工程を立ち上げることができるオペレータを対象とし、シルバーは加工立ち上げ担当者で、5軸加工の手順を理解し、安全に加工を立ち上げることができる人材を認定する。ゴールドは工程設計と現場責任者を兼ねて、加工図面を読み解き、加工工程を計画し、機種や工具、治具の選定から様々なケースに応じてワーク加工の立ち上げまで行うことができる技術者、または優れた指導者に与えられる。プラチナは、5軸加工に関してゴールド相当の知識・経験・スキルを持ちつつ、卓越した専門技術・知識を有しており、加工技術の普及に貢献している人材を対象としている。

 同社では、2024年末までに500名の受験を目標としており、まずはブロンズ試験、順次上位試験についても開始する計画。また、2030年までに公的資格にすることを目指しており、5軸加工の外部専門家による監修、Web試験受験時の不正防止の仕組みの構築などを実施した上で企画推進している。

 同資格制度は、工程集約、自動化による生産性向上、高精度化を実現する先端加工技術である5軸加工の普及施策の一環であり、2018年に設立した5軸加工研究会や、優れた加工の腕を競う切削加工ドリームコンテストなどとも連携を計画している。

 また、各種教育プログラムと併せてご提供することで、業務経験を元に体系的に技術・知識を習得し、資格取得を通して評価し、顧客の業務範囲の拡大と品質向上、高度専門技術者の地位向上に繋げるという循環を生み出すことを目指している。

230911DMG森精機2 資格取得に至るまでの技術者育成についても全面的にサポートする。機械操作やNCプログラミング、対話プログラミングについて実践的な内容を学ぶことができる対面型スクール「5軸加工シーメンス」や、eラーニングサービスのデジタルアカデミー「5軸加工機ベーシック」、100ワークの事例から工程設計を学べる「工程設計アドバイザ(割出し5軸編)」などの既存の教育プログラムと組み合わせ、顧客毎に最適な方法を提案する。

 さらに、今回新たに「5軸加工活用講座」と題し、ブロンズの試験範囲を効率的に自己学習いただけるコースの提供を開始する。このコースは手軽に学習頂けるeラーニング形式を中心に、対面型の実習講座と組み合わせる事で5軸加工の基本を速習頂ける形態での提供を予定している。

 同社では、同資格制度の導入により、日本国内における5軸加工機の理解者を増やし、その普及を図ることで、高度専門技術者の育成と地位向上、また業界全体の技術力向上に貢献する方針。


 

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