超硬工具の可能性に挑む! サーメタル「CT500」 ダイジェット工業
2012年03月05日
ダイジェット工業(社長=生悦住 歩氏)の新素材のサーメタル「CT500」が好評である。
超硬合金といえば硬くて耐摩耗性に優れているので、切削工具や金型などに採用される重要な材料だが、近年、超硬の材料である希少金属のタングステンが高騰しており、超硬=高価である――という側面を持っているが、超硬合金やセラミックスと同じ硬さと耐摩耗性を誇る材料があれば製造現場のコスト削減に貢献できる。
特長は以下のとおり。
●バランスの良い硬度と靭性
HV硬さ13.5GPa、破壊靭性値10.0MPaと超硬合金、セラミックスと同じレベルであり、さらに耐摩耗性と耐欠損性のバランスがよい工具材料である。
●すべりがよく耐焼付き性に優れる
ステンレス葉が根やアルミニウム合金との摩擦が低く、焼付きの発生を抑制する。
●耐酸化性に優れる
900℃の大気中においても耐酸化性を維持し、高温条件でも安定使用が可能。
●高温特性に優れる
700℃以上の高温大気雰囲気において硬さ、曲げ強度の低下が小さい。
●軽量である
炭窒化チタンが主成分であり比重は5.6。超硬合金の1/3程度と非常に軽量。
●低い熱伝導率
低熱伝導であるため、高温の被加工材の冷却を抑制する。
●複雑形状製品に対応
セラミックスでは製作困難な複雑形状の工具も、独自技術により製作可能。