「改めて足元を見直す」日本歯車工業会 賀詞交歓会を開く
日本歯車工業会(会長=植田昌克 植田鉄工所 社長)が去る1月19日、都内のザ・プリンスパークタワー東京(東京都港区芝公園)で賀詞交歓会を開いた。
1月1日に発生した能登半島地震で亡くなられた方へ黙祷を捧げたあと、植田会長が「平成7年に発生した阪神大震災から29年がたち、被災各地でたくさんの行事が執り行われました。私も被災した身で、今もなお29年前の町の様子が頭にこびりついており、当時の揺れも体は覚えている。神戸市中央区の公園で開催されました1.17のつどいという行事で、たくさんの灯籠がともされ、点灯して〝ともに〟という言葉が浮かび上がった。毎日、能登半島地震の映像を見る限り、やるせない気持ちでいっぱいになるが、共に、という気持ちを大事に、寄り添うことを忘れてはならないという思いでいる。われわれ機械産業を下支えする歯車の業界においても、今年に入り明るい話題は、まだ多く聞こえていないが、このような時だからこそ、こうした心持ちにならなければいけないという言葉で、看脚下という禅の言葉がある。先行きの見えない時だからこそ、慌てずに、しっかり自分の足元を見て一歩一歩進めば道が開けるという意味である。あらためて自分の足元を見直す、そして情報交換により明日への活力を充電できる、本日がそんな場になってもらえれば光栄である。」とあいさつを述べた。
参議院議員の宮沢洋一 税制調査会会長が、「一昨年の暮れに防衛大綱が改定された。まさに国内の防衛産業を強化するという大きな方針が示され、恐らく皆さまが下支えをしていただかなければ、国内の防衛産業の確保は難しいだろうと思っている。ちょうど2年ぐらい前から欧米でも日本でも、トランジション、トランジショナルという言葉が頻繁に使われるようになってきた。恐らく皆さんの業界も、いろんな工夫をする、そしてチャンスをつかむ、いい時代がトランジショナルだと思って、会社の経営にぜひ当たっていただければ大変ありがたいと思っている。」とあいさつをした。
続いて経済産業省の伊吹英明 製造産業局長があいさつをした。この中で伊吹局長は、「今年は投資と賃上げを応援させていただき、それが皆さまのビジネスにつながっていければと思っている。また、皆さまは、ギヤカレッジを開講しておられるが、業界を挙げて人材を育成していく活動は、ぜひ末永く、地道に粘り強く、長い期間、ぜひ実行していただきたい。大変素晴らしい取り組みだと思いますので、応援をしていきたい。」と声援を送った。