日本ロボット工業会 新会長に川崎重工業の橋本社長

あいさつする橋本会長

 日本ロボット工業会が531日、東京プリンスホテル(東京都港区)で「2024年度通常総会」を開催した。今年は改選期にあたり、第27回会長に橋本康彦 川崎重工業社長が選任された。また、副会長には安川電機 小川昌寛社長、三明機工 久保田和雄社長、スター精機 塩谷陽一社長、ヤマハ発動機 太田裕之上席執行役員が選出された。

 総会終了後の懇親会であいさつに立った橋本会長は、「世界情勢は長引くロシア、ウクライナ情勢や、中東情勢等の地政学的リスクに伴い不安定かが進んでいる。国際経済もこれに加えて中国経済の低迷かにより、減速傾向が終わらない状況である。」と述べたあと、「昨年のわが国のロボット産業は中国市場の低迷や世界経済の緒リスクに伴う投資の先行き等もあり、昨年の実績は受注額で対前年比24.1%減の8,434億円、生産額も12.7%減の8,916億円と下回ることになった。今年のロボット市場は、地政学的なリスクはまだあるが、半年後に向けて需要の回復と、皆様の熱い思い、この業界を盛り上げる力で、投資意欲を前面に出すことによって盛り上げていきたい。」との思いを示した。

 また、今年度の事業について触れ、「今年度が最終年度となる経済産業省の5カ年プロジェクト、革新的ロボット研究開発等基盤事業構築において、昨年度に引き続き当会が補助金執行団体としてこのほど採択いただいた。ロボットフレンドリーな環境の構築にあたり、それに必要な開発に掛かる費用の一部を間接補助事業者に対して補助金交付を行うとともに本事業の業務管理も行うこととする。」と述べた。

経済産業省 伊吹 製造産業局長

 来賓を代表して経済産業省 伊吹英明 製造産業局長があいさつをした。この中で伊吹局長は、「われわれが注目しているのは設備投資である。年の後半、半導体関係やEV関係に投資が出てくるという期待をしたいのと、われわれも国内投資をしっかり応援していかなければと思っている。また、中小製造業にもっと投資をしていただけるサポートををしていかなければならないということで、経産省もカタログ型補助金などを用意している。また、地域ごとにロボット導入先進地域ネットワークをつくる準備をしているところである。」とあいさつをした。

 乾杯の発声は小川副会長が行った。宴もたけなわの頃、散会した。

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