日立建機がマイニング機械のグローバル生産能力を増強 ~茨城県ひたちなか市に新工場を建設 海外も増産投資~

日立建機(社長=木川 理二郎氏)は、大型・超大型油圧ショベルやダンプトラックといった
鉱山(マイニング)向け建設機械の生産能力を大幅に引き上げるため、茨城県ひたちなか市にある2つの工場の拡張、ならびに新工場建設に着手することを決定した。さらに、海外生産工場(インドネシア、カナダ)でも増産投資を実施する。

同社の工場建設の背景に、全世界的に旺盛な資源需要がある。鉱山向けの建設機械は今後も需要の拡大が見込まれており、同社では、このような状況に対応するため、大型・超大型油圧ショベルやダンプトラックといった鉱山向け建設機械の生産能力を大幅に引き上げることを決定し、国内および海外の生産工場に増産投資するとしている。本体生産に加え、長時間の連続稼働を伴う鉱山機械におけるアフターサービス向けの部品供給も含め、能力を増強する体制を整える。

同社は茨城県に5 つの工場を有しており、開発拠点(土浦工場)がある県内への新たな投資により、輸送コスト低減などの物流合理化、生産の効率化につなげる。鉱山機械の開発・生産には、材料などの調達面を含め、より高いレベルの製造技術が必要であり、開発拠点に近い県内で集中生産するメリットを生かすことで、さらなる品質の向上や原価低減、また雇用面においても、国内の雇用創出に貢献できるとしている。

国内では、茨城県ひたちなか市にある、鉱山機械本体の生産を行う常陸那珂臨港工場内に工場を増築するとともに、隣接の港湾用地(78,312 ㎡)を取得の上、新工場を建設する。また、同市の鉱山機械用コンポーネント(減速機などの基幹部品)を製造する常陸那珂工場でも同様に工場を増築、さらに隣接する国有地(224,335 ㎡)を取得し、今までにない新しい考えを取り入れた新工場を建設する。この新工場では、常陸那珂工場で生産した部品を搬入し、本体組立に適した一定のモジュールに組み付けする。部品をモジュール化して本体生産工場である常陸那珂臨港工場へ運ぶことで、同工場ではさらに効率の良い組立作業が可能になることが狙い。また、このモジュールは海外生産工場へも輸出することを想定しており、新工場は新たな物流基地としての役割も担うことになる。

海外生産工場であるインドネシア、カナダにおいても増産投資を実施し、グローバルな生産合理化と生産能力増強を図っていく。

moldino_banner

 

 

intermole2024_大阪