DMG森精機 連結受注額5,200億円から5,300億円へ増額修正

 DMG森精機(社長:森 雅彦氏)がこのほど2024年12月期 中間期(1月~6月)の連結決算を発表した。

 当中間期における連結業績は、売上収益2,637億円、営業利益232億円、税引前中間利益205億円、親会社の所有者に帰属する中間損失9億円となった。

 当中間期の連結受注額は2,667億円で、前年同期(2023年1-6月)比では3.3%減となった。一方、四半期ベースでは、4-6月の連結受注額が前年同期比0.5%減と、ほぼ横ばい水準を維持している。工程集約機、自動化をはじめとする顧客への価値提案力が向上し、機械1台当たりの受注単価が、2023年度平均の61.9百万円から73.4百万円へと大きく伸長した。また、連結受注の約22%を占めるサービス・補修部品の受注額が前年度比12%増と寄与している。

 地域別受注は、前年同期比、米州(構成比:22%)が15%増、欧州(同:57%)が4%増と、円安の効果もあり順調に拡大した。日本(同:10%)は16%減、中国を除くアジア(同:5%)が11%減となった。この2地域は、4-6月には前四半期比で増加に転じている。中国(同:6%)は、前年同期が過去のピーク水準であったことに加え、昨年から輸出管理をより強化した影響もあり、49%減となった。産業別の需要は、メディカル、民間航空機、宇宙、金型が好調に推移し、半導体関連も4-6月期から回復基調である。

 機械本体の受注残高は、2023年12月末の2,470億円から2024年6月末には2,730億円へと増加した。この機械受注残高と下半期のサービス・補修部品およびグループ会社の売上により、当年度の売上計画5,500億円は達成できる見通しだ。

 同社は、「中期経営計画2025」(2023年~2025年)にもあるとおり、工程集約・自動化・DX(デジタル・トランスフォーメーション)・GX(グリーン・トランスフォーメーション)により、顧客へより付加価値の高い製品、システム、サービスを提供すること、これにより環境負荷を低減させ地球環境保護にも貢献するといった、MX(マシニング・トランスフォーメーション)戦略による持続的な成長をめざす。MX推進による顧客の生産性向上とサステナブルな社会の実現に邁進する。

 年度(2024年1-12月)の業績見通しについては、連結受注額見通しを従来の5,200億円から5,300億円以上へ増額修正。すでに月次受注額は前年同期比プラスに転じており、下期に計画されているドイツAMB、日本のJIMTOFなどの工作機械ショーなどによりさらに受注額が増加するものと考えている。年度業績は売上収益5,500億円、営業利益585億円、親会社の所有者に帰属する当期利益360億円を見込んでいる。
 

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