ナガセインテグレックス 「JIMTOF2024」に向け、新規開発6機種を発表

 

 ナガセインテグレックス(社長=長瀬幸泰氏 本社:岐阜県関市武芸川町跡部)が本年11月5日(火)から10日(日)まで東京ビッグサイトで開催される「JIMTOF2024」に向け、9月26日~27日の2日間、本社にて出展マシンの説明会を開き、新規開発6機種を発表した。今回のJIMTOF2024では、『新たなる「価値」と「市場」の創造 -超越精密-』をテーマに、「超越精密」という新たな概念により、異次元のマシンや加工システムの数々を一挙展示する。

新たなる「価値」と「市場」の創造

説明をする長瀬社長

 長瀬社長は「日本の経済環境は加速度的に変化を遂げている。働き方改革、人材不足、仕事に対する価値感も大きく変わった。その中で人材育成と設備投資、この両輪を高速で回していくことは製造業を強く、前に押し出す原動力になると考えている。日本のなかでイノベーションのマグマが、自動車、半導体、エネルギー分野などに沸いており、新製品が勢いよく出てくるのではないかと確信している。」と期待を込めた。

 設備投資についても触れ、「設備投資は新たな仕事を呼び込み、変化が激しい経済情勢のなかで企業を前に力強く進めるための対応力にもなる。また、節税効果もある。イノベーションを待ち伏せできる機械を今まで提案してきたが、今後もお客様に儲けていただく機械をご提供したいと考えている。JIMTOF2024ではNAGASE渾身の新製品と新しい要素技術を用意している。」と意気込みを示した。

 今回のJIMTOFでは、独自のマシン開発手法である「IGTARP DESIGNⓇ」(イグタープデザイン)を6機種中5機種に採用し、圧倒的な超越精密と生産性を実現するマシンとして、新世代のミドルレンジ超精密/高精度門型平面研削盤「SGX-126」「SGX-168」、大型金型および部品の加工時間を大幅短縮する超精密門型成形平面研削盤「SGD-3012」、他にはない超精密・超能率ロータリー研削盤「RG-700」、刃物を選ばない超精密ナノマシン「N2C-520」、次世代型サブナノマシン「NSL-280」、さらに業界初のAI砥面観察システム「GRIDE EYEⓇ」、AIを搭載した次世代型研削盤など新規開発機及び多彩な周辺機器を一堂に展示する。

新開発の6機種はコレだ!

(1)超精密門型成形平面研削盤 SGX-126SLS2-Zero3
 

 超精密を超える最高の品質と非熟練化を実現する超精密門型成形平面研削盤として開発したもので、驚異の機械運動精度と圧倒的な加工点の剛性を併せ持つSGXシリーズのハイエンドモデルであり、3点支持高剛性ベッドを採用。テーブル案内面と前後のクロスレール案内面に独自の多面拘束油静圧案内面とリニアモータ駆動方式を採用。平面研削加工に加え、2軸・3軸を同期させた形状創成加工や多数個自動加工を圧倒的な精度と品位で実現する。

 省スペースに徹底的にこだわり、従来のシングルコラム機と比較し、設置面積を5割削減した。機械の運動特性を活かし、高精度な機上測定(OP)や多彩な加工システムの搭載が可能。

 

【仕様】
 チャックサイズ:L1200mm×W600mm、砥石径:φ250~510mm×幅38~75mm。
 展示会特別使用:AI研削盤仕様、NPXスピンドル仕様。

(2)高精度門型平面研削盤 SGX-168SL2D-Zero3
 超能率、加工時間短縮、高精度に徹底的にこだわる高精度門型平面研削盤として開発したもので、特長は、中型サイズの平面研削加工を圧倒的な生産性とコストパフォーマンスで実現する超高剛性・コンパクト構成の高精度門型平面研削盤。3点支持高剛性ベッドを採用。

 理想的な本体構造により従来機と比較して加工点の静剛性は2倍、動剛性は1.25倍に向上。砥石軸には15kW高出力モータを採用し、圧倒的な能率加工を実現。処理能力が大幅に向上した独自の強磁式マグネットセパレータにより重研削に対応。省スペースに徹底的にこだわり、従来機と比較し、設置面積を5割削減。

【仕様】
 チャックサイズ:L1600mm×W800mm、砥石径:φ250~510mm×幅38~75mm。
 展示会特別仕様:スマートエフィシェンシー搭載

(3)超精密門型成形平面研削盤 SGD-3012SLS2B-Zero4
 モータコア金型やスロットダイなどの大型金型・長尺超精密ワークの加工に対応する超精密門型成形平面研削盤として開発したもので、史上最高の動剛性を誇る本体構造により、従来の加工能率を飛躍的に向上させる。独自の非接触油静圧案内と高出力リニアモータ駆動の組合せにより大面積の圧倒的な平面精度を実現。超精密な真直運動特性と位置決め再現性、同期運動特性により、機上測定(OP)や多彩な加工システムの搭載が可能。省スペースに徹底的にこだわり、同一加工面積比で業界最小の設置スペースを達成している(NAGASE調べ)。

 超精密バーチカルユニット(OP)の搭載により、セッティングを変えることなく大型ワークの端面や傾斜部の加工が可能。

【仕様】
 チャックサイズ:L3000mm×W1200mm、砥石径:φ310~510mm×幅38~100mm。
 展示会特別仕様:超精密旋回加工軸

(4)超精密ロータリマルチ研削盤 RG-700SLS2-N2
 小物部品の多数個同時研削や中型部品、静電チャックなどのセラミックス材の加工に対応するロータリー研削盤として開発したもので、驚異の平面精度と加工能率を実現する他にはない超精密・超能率ロータリー研削盤。

 独自の非接触油静圧案内面を採用したロータリーテーブルは圧倒的な平面精度を実現。超高剛性な本体構造と独自の極低振動モータ採用の油静圧スピンドルにより超能率加工にも超精密な鏡面加工にも対応。平面のみならず、テーブル送りと上下軸を同期させた形状加工も自由自在。タッチプローブ(OP)による機上計測も可能。バーチカルヘッド(OP)を搭載した内外研削加工やバイトホルダ(OP)を搭載した切削加工にも対応。

【仕様】
 チャクサイズ:φ700mm、砥石径:φ230~355×幅25~38mm。

(5)超精密微細加工機 N2C-520AS3-Zero3
 研削、ミ―リング、シェーパー、レーザー、電子ビーム、イオンビームなど、刃物を選ばない超精密ナノマシンとして開発したもので、刃物を選ばない超精密ナノマシン。驚きのスピードで超精密微細加工を実現する。超精密立軸スピンドルは最高12万回転/毎分の超高速回転仕様。最小切込み量は10nm。静的・動的な変形が極小で外乱振動にも強い本体構造。

 テーブル最高速度60m/minの超高速運動を実現。独自の非接触油静圧案内と高推力リニアモータ(左右・前後)、ナノ分解能を持つリニアスケールにより驚異の運動特性を実現。

【仕様】
 チャックサイズ:L500mm×W200mm、超精密立軸スピンドル最高回転数:12万回転/毎分。

(6) 超精密非球面加工機 NSL-280AS3-N4

 究極の繰り返し再現性、ナノメータオーダーの位置決め再現性。前例のない次世代型サブナノマシンを開発したもので、研削加工機能を強化した超精密ナノマシン。SiCや超硬などのレンズ金型からレンズのダイレクト加工まで究極の加工面品位を実現する。本体構造は静的・動的な変形が極小の超高剛性化を実現。前後軸・左右軸の最小設定単位は0.1nm。

 独自の油静圧案内とDDモータ駆動の組み合わせによる超精密インデックスを搭載し、かつてない形状精度を実現。理想的な3点指示の除振台により、振動を徹底的に除去。2.5畳半のスペースに収まる驚きのコンパクトサイズ。従来比1/4の省スペース化を実現。

【仕様】
 最大ワークサイズ:φ280mm(工具、加工形状等により制限あり)

 

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