【あいさつ】『「JIMTOF2024」開幕に向けて』 日本工作機械工業会 会長 稲葉善治

 工作機械産業の新技術発表の舞台であるJIMTOF(日本国際工作機械見本市)は、1962年の初開催以来、業界関係者の弛まぬ努力と工作機械にかける情熱により、工作機械ビジネスの創出に寄与しながら成長を続けてきました。

 今回で32回目を迎えるJIMTOF2024は、出展社数・小間数ともに過去最多であった前回を更に上回り、過去最大規模になることが見込まれます。また、規模を拡大しながら、展示の質でも最高を目指しております。この度は、最新鋭の工作機械、最先端の技術が一堂に集まるJIMTOFにご来場頂きます世界各国・地域の皆様、本展示会に向けて研究開発に励まれている出展各社、広報面で多大なご協力を頂いている報道関係の方々に心よりお礼申し上げます。

 JIMTOF2024のテーマは、「技術のタスキで未来へつなぐ」です。このテーマには、最先端の工作機械技術・製品をJIMTOFから世界に発信することで、製造業のポテンシャルを最大限に引き出し、無限に拡がる未来の可能性を切り拓こう、という熱い想いが込められています。

 このテーマを出展製品・技術を通して具現化するべく、出展者一同、鋭意準備を進めてきました。前回展で見られた、デジタル技術による稼働監視・予防保全、周辺機器類と融合した工程集約や省人化はさらに進化し、JIMTOF2024では生産システム全体の効率化・最適化に向けたソリューションの展示が期待されます。

 一方、主催者としては、併催プログラムの目玉として、南4ホールに出展者と学生をつなぐ「アカデミックエリア」を新設します。このエリアには、JIMTOF出展者による学生向けPRコーナー「キャリアマッチングスクエア」や、当会会員の出展ブースをテーマ別に巡る学生ツアー等の就活コンテンツを盛り込みます。加えて、全国の理工系学生の皆さんを招いて開催する、恒例の「工作機械トップセミナー」と連携することで、シナジー効果を発揮し、未来を担う人材に、ものづくりの喜びや醍醐味を引き継ぎたいと考えます。

 また、アカデミックエリアでは、旋盤やCAMプログラミング体験などを通じて、工作機械業界への知見を、楽しみながら深めることができる「企画展示」、技術的シーズとニーズの出会いを生み出す「IMEC(国際工作機械技術者会議)ポスターセッション」、ドリンクサービスと無料Wi-Fiを備えた「オープンカフェ」などを設け、学生だけでなく来場者全般を対象としたイベントやサービスを充実させます。

 このように、新たな取り組みを加えながら、JIMTOFは、時代のニーズを的確に捉え、最先端の技術を発信し続けることで、次なるステージを目指して参ります。
末尾になりますが、全ての出展者にとって、JIMTOF2024が、世界のものづくりの発展に貢献する良きビジネスの契機となるよう、心よりご祈念申し上げます。

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