【切削工具・周辺機器編】「JIMTOF2024」注目各社の見どころはコレだ!

前回展の様子

 

 「JIMTOF2024」で出展される注目各社の最新切削工具・周辺機器を公開!
 

 イスカルジャパン/イワタツール/オーエスジー/オーエスジーダイヤモンドツール(日新ダイヤモンド)/北川鉄工所/サイトウ製作所/住友電気工業/ダイジェット工業/大昭和精機/日進工具/不二越/ブルーム-ノボテスト/三菱マテリアル/MOLDINO/ユキワ精工(あいうえお順)

収益性と生産性上げる工具シリーズ
●イスカルジャパン

 『限りない技術革新に挑戦!』をモットーに、研究開発を続けるイスカルの最先端工具『LOGIQUICK』シリーズを中心に展示する。変化する市場のニーズを取り込み、製造現場において生産性と収益性の向上を実現する製品群をラインアップした。

 自動盤 背面加工用モジュラー工具「QUICK-SWISS」、5コーナー仕様 突切/溝入/軽旋削加工用工具「QUICK-PENTA」、サイドスクリューロック機構付き、新コンセプトドリル「QUICK-DRILL」、高能率・高剛性ヘリカルカッター「QUICK-X-FLUTE」、インサート交換式 低抵抗スレッドミル「QUICK-M-THREAD」などの製品群がズラリと並ぶ!

生産性向上を提案
●イワタツール

ドリミル

 今回は、新製品のドリルミルやトグロンマルチチャンファーといった高速加工に特化した製品で生産性向上を提案する。高速ヘリカル穴加工エンドミルの「ドリルミル」は、特徴的な底刃形状により切削抵抗を大幅に低減。さらにオイルホールによって切粉を効率よく排出し、ヘリカル加工として革新的なスピードでの加工を可能にする。鉄・ステンレス用などラインナップ拡充。高速面取工具のトグロンマルチチャンファーは通常の3~7倍の速度で面取りが可能にする。さらに裏面取りが新登場。ブース内ではこれら工具を使用し、3つの機械で「高速・微細精密・ロボットマシニング」をテーマに加工実演を常時行う。また、6日には加工時間短縮の方法と手法を題材としたワークショップを開催。同日ロボット加工技術研究会としてのワークショップも開催する。

省人化な可能な工具開発で人手不足問題に対応
●オーエスジー

 

同社では、自動化、省人化が可能な工具の開発を通じ、生産現場の人手不足問題に対応する。また、持続可能な社会の実現に向け、環境配慮につながる製品を提案する。今回の一押しは、高機能・低炭素型転造タップ「GREEN TAP」(GRT)。この製品は、独自の新製法を採用し、従来と比較しタップ製造時の消費電力量を削減することで、CO2排出量を削減する。GRTの特長的な形状は、被削材の塑性流動をCAE解析し、刃先強度を最大限に高めるために開発された特殊ねじ部仕様(PAT.P)にある。これにより、耐折損性・刃先強度が向上し、高い耐久性を実現する。耐久性の向上は廃棄物の削減にも繋がるので環境にも配慮した製品だ。その他には、「Aブランド工具」、硬脆材加工用工具「6C x OSG」、工具自販機「MONOlithbox」等の展示に力を入れ、環境配慮につながる製品を提案する。


世界初の単結晶切削工具標準品のNブランドを展開
●オーエスジーダイヤモンドツール(日新ダイヤモンド)

 本年、11月1日にオーエスジーグループの日新ダイヤモンドが12月1日より〝オーエスジーダイヤモンドツール〟に社名を変更すると発表! 今回のJIMTOFでは、オーエスジーブース内にて、マイクロダイヤモンドの極小径単結晶エンドミル、ドリル。コンツールの超精密インサート、バイト。ボリュームゾーン向けダイヤモンド切削工具の展示、説明を行う。また、世界初の単結晶切削工具標準品のNブランドのカタログを紹介、配布する。オーエスジーグループは、現在、イヤモンド工具市場における微細精密加工分野の開拓を大きく前進させる勢いを持っており、電子関係の精密金型、医療系の金型分野に進出する大きな力に目が離せない!

製造工程の課題に対応したシステムやチャックを展示
●北川鉄工所

 

Kitagawaは製造工程の課題に対応したシステムやチャックを展示する。注目製品はKitagawaの次世代スタンダードチャックBRシリーズの技術から開発した『BR-AJC』。チャックメーカーのオートジョーチェンジシステムで、ファクトリーオートメーションに寄与するものである。その他にも、新たな加工域を提供するNC円テーブル、省人・自動化システム、低歪みチャックなどを展示する。

 生産性向上、省人化、精度向上など製造現場の悩みを解決! 「皆様のご来場を心よりお待ちしております。」とのこと。
https://www.jimtof.org/search/jp/ESdetails?e=MZNMjQYloJg

 

「クロスグルーブドリル」を初公開!
●サイトウ製作所

 今回同社の目玉となるのは、新製品の「クロスグルーブドリル」。JIMTOFで初公開となる。この製品は、非鉄金属・樹脂の深穴加工用ドリルで、①センタースルー設備不要で深穴加工を実現、②クーラント供給量UPで綺麗な穴面、③Shine Coating (DLC)で安定加工の3つの特長を有し、外周の4本の逆ネジレ溝がクーラントの供給効率を高め滞留クーラントが増加。冷却性と潤滑性が向上することで、深穴でも安定加工が可能となっている。

 仕様は、刃径: φ0.5~φ2.0 0.1トビ (計16サイズ)、刃径公差: +0/-0.005、対応穴深さ(L/D): 30、40、50、シャンク径: 3.0、コーティング: Shine Coating(DLC)。

様々な産業のニーズに応えた工具を展示
●住友電気工業

 同社の一押し製品は、インサート交換式ドリル「SumiDrill® GDX型」。超硬の使用量が少なく低コストであり、また工具管理に優れ、再研磨の必要がないインサート交換式ドリルは、自動車産業をはじめとする幅広い分野で使用されており、その需要は年々増加している。

 また、インサート交換式ドリルでは対応が難しい深穴加工も、近年は風力発電部品をはじめとする大型加工部品でのニーズが高まっていおり、同社では、これらのニーズに応えるため深穴加工(L/D=7)にも対応したインサート交換式ドリル「SumiDrill® GDX型」を開発。これにより、従来インサート交換式ドリルでは対応が困難であった深穴やステンレス鋼、一般構造用圧延鋼材でも安定加工を実現する。

多様化、難削化に適応し加工改善に貢献!
●ダイジェット工業

エアロチッパーミニ

 

 今回、同社の見どころは、多様化、難削化する被削材に適応し、お客様の加工改善につながる高能率・高性能な最新MC加工用工具(金型加工用工具・ドリル)を中心に出展。主な出展製品は、エアロチッパーミニ、EXSKSシリーズ、頑固一徹、モジュラーヘッドシリーズなどで、特に注目したいのは、「エアロチッパーミニ」。従来品エアロチッパーと比較し、小型インサート採用かつ小径多刃仕様とすることで、さらなる高速高能率な加工が可能になった。全周研削による高精度な3次元ブレーカ形状のインサートにより、切削抵抗を低減。高精度な本体設計で刃先精度が高く、優れた立て壁加工精度と正面加工精度が得られる。平行キーの採用でインサートの動きを抑制し、高速回転にも対応する。

豊富な製品群が目白押し! 
●大昭和精機

SFハイドロチャック

 同社の注目したい製品は、次の6つ。①SFハイドロチャック、②SWSボーリングヘッド、③センタスルー・アングルヘッド、④スマートダンパー・大径ボーリング、⑤メガチャンファーヘッド、⑥PGストレートコレット。その中で特に注目して欲しいのは、焼きばめ方式の〝SFスリーブ〟を繰り返し振れ精度の優れたハイドロチャックでクランプする「SFハイドロチャック」。SFスリーブをSFハイドロチャック本体に挿入するだけで突き出し長さが固定されるため、用途に応じた刃先の管理として最適。また、「SWSボーリングヘッド」もヘッドの中央部に組み込まれたシンクロセッターにより、2枚刃が連動し簡易測定器(マイクロメーター等)でも素早い加工径の調整が可能だ。「センタスルー・アングルヘッド」は、機械主軸からのクーラントを的確に刃先に供給するセンタスルータイプのアングルヘッドで、独自のシーリングでクーラントの内部侵入無し。位置決めブロックからの給油に際しての工事などが不要である。

トータルコスト削減に寄与
●日進工具

 目玉となるのはJIMTOF初日に販売を開始するホカホカの新製品、MPXコーティング SUS420用ロングネックボールエンドミル「XRBH230」だ。この製品はSUS420系ステンレス鋼(52HRC)相当品の切削に特化しており、SUS420系ステンレス鋼(熱処理後)の直彫り加工時において、同社従来品比で工具寿命を2倍以上向上させた2枚刃ロングネックボールエンドミルである。

 新開発したコーティング「MPXコーティング」と最適化した工具デザインで、工具寿命が飛躍的に向上した。寿命向上は、単に工具費の削減のみならず、段取り時間の削減や磨き工程の削減、ツールパス時におけるデータ制作費の削減など、トータルコスト削減に大きく寄与する。また高精度なシャンク径精度(-0.001~-0.003)が、毎回安定した品質・性能の工具を提供でき、自動化へ大きく貢献する。

 

人気の「バリレスシリーズ」が拡充! 非鉄金属用(アルミ)が登場!
●不二越

 昨年登場した同社の〝バリレスシリーズ〟は市場から大きな注目を浴びたが、今回はこの人気シリーズから非鉄金属用(アルミ)用工具が新登場! JIMTOFで初披露する。〝加工の悪〟といわれるバリに着目したこのシリーズだが、今回は待望のアルミ用が出たということで期待も高まる。アルミは展性が高く、穴加工の出口側で材料が伸びてバリ大となりやすい点が厄介なのだが、この課題を克服した同社の目玉となる新製品は次の4つ。①「DLC-REVOドリルバリレス 4D」、②「DLC-REVOミル バリレス 2.5 D」、③「SGスパイラルタップロングシャンクバリレス」、④「アクアREVOミルトリミングバリレス 1.5D」。JIMTOF初日に発売されるホカホカの新製品に要注目だ!

人手不足の救世主「FormControl X(エックス)」
●ブルーム-ノボテスト

 今年25周年を迎える同社は、人手不足の解決策を提案。一押しは、加工後ワークの測定&追加工を自動化するソフトウェア「FormControl X(エックス)」だ。この製品は、工作機械からワークを下ろし、測定室まで運び、さらに機外測定機でセットアップ後に測定を実施したり、測定結果により追込み加工が必要となった時に、ワークを再度工作機械まで戻し、再芯出しの上で追加工を実施するような面倒で時間の取られる無駄な作業を、素早く簡単にするシステムである。対象ワークをタッチプローブにより工作機械でそのまま測定し測定結果を出力、また追込み加工も再芯出しすること無く実行可能であり、加工後の工具測定の効率化に貢献する。

技術の進化は止まらない! 鋼旋削加工用最新CVDコーテッド材種誕生!
●三菱マテリアル

 今回の目玉は、汎用的な仕様が可能で工具集約により加工時間を短縮する最新CVDコーテッド材種で、人気の〝MC6100シリーズ〟がさらにグレードアップしてシリーズを拡大させた。

 「MC6100シリーズ」は、密着性と結晶配向制御技術を強化し、安定性と耐摩耗性を飛躍的に向上させたもので、〝Super〟ナノテクスチャーテクノロジーにより、〝業界最高レベル〟の結晶方位制御Al₂O₃を実現、より緻密かつ均一に結晶を成長させることで耐摩耗性が飛躍的に向上し、工具の寿命改善につなげたものだが、今回は新しく「MC6135」が登場! 連続切削から断続切削を含む加工に最適な汎用性が強みだ。

最新かつ最適な工具と加工方法で切削時間を半減
●MOLDINO

 最新かつ最適な工具と加工方法で切削時間を半減し、製造費全体のコストカットを提案する「PRODUCTION(プロダクション)50™」を実現する工具を加工ワークとともに展示します。加工精度の向上や加工時間の短縮、人手不足の解消といった顧客の課題解決のため、最新の切削工具を使ったトータルソリューションを提案。

 
 次世代超硬合金 “IXシリーズ”第1弾として、来春発売予定の「高硬度鋼加工用超硬ボールエンドミル IXエポックディープボールTH3(IX-EPDB-TH3)」を出展。新開発超硬素材の採用により耐摩耗性と耐欠損性を高次元で両立した本商品は、従来の超硬工具の概念を変える様な圧倒的なパフォーマンスを誇る。特に極小径サイズの高硬度鋼加工で寿命が飛躍的に向上する。

 

グリーンG1チャックで脱炭素社会を実現!
●ユキワ精工

 目玉となるツールホルダ「グリーンG1チャック」は、工具の使用量の削減、不良品の削減、サイクルタイム短縮等の効果が期待でき、省資源・省エネルギーにつながる環境に優しいツールホルダ。実際に活用したエンドユーザーからは、「工具費が削減できた」、「不良品が削減できた」という“省資源”、「サイクルタイムが短縮できた」、「機械のダウンサイジングが可能になった」という“省エネルギー”の両面で喜びの声が相次いでいる。
 

 ユーザーがグリーンG1チャックを購入すると、ユキワ精工がユーザーに代わって1本につき100円を公益社団法人国土緑化推進機構「緑の募金」へ寄付する活動も行っている。エンドユーザーにおいて省資源・省エネルギーを実現するとともに、植林を進めて緑を増やすことで、CO2を削減し、地球温暖化の防止を図り、持続可能な社会の実現を目指している。

 

moldino_banner