ヤマザキマザック EVなどの中・小物部品の加工に最適な立形マシニングセンタ「FF-400V/30」を発売

ヤマザキマザックは、EVなどの中・小物部品の加工に最適な立形マシニングセンタ「FF-400V/30」を開発し、このほど販売を開始した。
現在、各国で新車販売台数に占める電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)の割合が増加している。このような自動車の電動化の進展に伴い、モータやインバータなどの電動化関連部品の加工需要が増加しており、EV は航続距離を伸ばすために足回りなどにも軽量なアルミ部品が多く使われていることから、アルミ量産加工の需要も高まっている。
今回開発した「FF-400V/30」はBT30主軸を搭載、高速・高剛性に特化した構造により、アルミや鋳物、鉄系などの重切削にも対応する機械。従来機よりもX/Y/Z 軸の加減速を向上、サイクルタイム短縮を実現している。また、2軸回転テーブルを搭載し、形状が複雑なワークでもワンチャッキングでの多面加工で工程集約を可能にする。切粉の排出性を高めた加工エリアの構造と、機械幅をコンパクトにした設計により、長時間無人運転を行う量産ラインにも対応している。
FF-400V/30の特長

(1)小物部品の量産ラインに適した省スペースな機械設計
・機械幅が1630mmとコンパクトな機械設計となっており、自動化ニーズに対応する。
・日常メンテナンスを行いやすくするため、エアキットや潤滑装置などを機械背面に集約。切屑の堆積を防ぐカバークーラントを標準搭載し、オペレータの負担を軽減するほか、フロントドアの開口部を大きくし、無理のない姿勢でワーク着脱、治具交換ができるなど、保守性や作業性も向上している。
(2)高速・高剛性に特化した立形マシニングセンタ
・X/Y/Z 軸の加減速を向上し、圧倒的な加工スピードを実現する。
・アルミをはじめ鉄系や鋳物などの重切削にも対応する。

「FF-400V/30」は、高速・高剛性に特化した設計で、従来機よりもX/Y/Z 軸の加減速を向上し、圧倒的な加工スピードを実現。インバータケースの加工例では、従来機比でサイクルタイムを20%短縮している。また、機械構造の最適化により高剛性を実現し、アルミや鋳物、鉄系などの重切削にも対応することが可能。
●テーブル
両端支持タイプの2軸回転テーブル(A軸、C軸)を搭載。同時4軸 + A軸割出しにより、あらゆる角度からの多面連続加工で工程集約を実現する。
(3)加工アプリケーション
EV 部品をはじめ二輪車部品などの量産部品の加工から医療機器・金型部品・一般機械部品までさまざまな産業分野の部品加工に対応する。
主な仕様
