ブルーム-ノボテストが日本法人設立25周年を迎える 

 

ブルーム-ノボテスト日本法人、機上測定の広がりと共に25周年
 

 

JIMTOF2024で洗練されたブース

 ブルーム-ノボテストの日本法人が設立25周年を迎えた。山田社長に、25年を振り返って仕事での思い出を尋ねてみたところ、「失われた30年という言葉が流行りましたが、日本法人設立当初から時の流れがかぶっています。その中で私が衝撃を受けたのは、フォックスコンを見学したときです。フォックスコンは非熟練の労働者を集めて日本の高精度な機械をどんどん購入し、請負製造を行っていました。日本は失われた30年とよくいわれますが、なんだかんだいっても日本の工作機械業界は失われていない。世界でのポジションという意味において、日本の工作機械は自動車産業よりも強いと感じています。」と感想を述べた。また、「世界的にみても、どの企業もそうですが、リーマンショックと新型コロナウイルス感染拡大は大きなインパクトがありましたが、弊社は会社の骨組みを絶対崩さず、海外にある事務所の閉鎖もなかった。これはオーナー企業の強みです。」と優位性を滲ませた。

 自動化に貢献する同社だが、デジタル人材育成の重要性について尋ねると、「デジタル活用は非常に効率的で便利な一方、デジタルに頼り切ってしまうと、次に展開するビジネスを想像する力が弱くなる懸念があります。たとえばお客様のところに行かなくても注文書が届いてそれで終わってしまえば、お客様の求めているニーズを取り逃がしてしまう可能性もあるのです。お客様の現場に足を運び、効的な活用法を提案することで、相手が〝こんなこともできるんだ!〟と驚く場合もあるのです。逆に、〝俺たちが欲しいのはこういう機能なんだよね〟と求められれば、次の商品開発にも繋がります。自分の五感で拾ってきた情報をデジタルで落とし込むことを実現し、これらの連続で日々進んでいかなくてはならないと思っています。」と若い人材に声援を送った。

 同社は25年に渡り、それまでは決して一般的なものとは言えなかった機上測定を広めることで事業を拡大してきた。機上測定への需要は加速して高まりつつあり、先日開催されたJIMTOF2024にて同社のブースに足を運んだ来場者は前回比70%増の約4,700名となった。また、多くの機械メーカーによる出展ブースでも同社製品が搭載され、工程集約と自動化ニーズの高まりを裏付けた。機上測定の強みは、測定時にワークを機械から動かす必要が無く、且つ作業者による測定結果のバラつきも無い為、生産効率が上がることだ。また測定プロセスを機上に集約し自動化することで、経済性も向上する。

 「ITと機械と金属加工の統合、人材不足に対する対応としてのITなど、われわれとしても様々な切り口があります。実は25年の間で、〝機上測定〟という言葉は、われわれが言い始めたのです。今では一般化された概念になっていますが、25年前はそうじゃなかった。」と話す山田社長。

25年前に機上測定の概念を日本市場に広めた山田社長の功績を讃えたい。

 


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