日本初のブザンソン天文台のクロノメーター取得機「TAKANOシャトーヌーベル・クロノメーター」スイスの国際時計博物館(MIH)に収蔵

 

 東京時計精密(社長=浅岡 肇氏)が手掛ける日本初のブザンソン天文台のクロノメーター取得機「TAKANOシャトーヌーベル・クロノメーター」(ホワイト文字盤)が、このほどスイスの国際時計博物館(MIH)に収蔵される。この時計は新生新生TAKANOの1stモデルであり、日本で初めてブザンソン天文台の厳格なクロノメーター検定に合格した時計。

 シャトーヌーベル・クロノメーターは世界的にも有名な独立時計師の浅岡氏のデザインと、ザラツ研磨を両立していることが特長だ。ムーブメントは東京時計精密にて調整を施し、ブザンソン天文台のクロノメーターを取得している。文字盤には21世紀の国産時計としては初めてとなるChronometerの表記が刻まれている。

 ディテールにおいて、針は浅岡氏のマニュファクチュールウォッチにも見られるスカイスクレーパー針を採用。針先のカーブは、ボンベ文字盤および風防のカーブと呼応している。またケースはザラツ研磨を施している。「近年ではケースにおけるザラツ研磨は鏡面仕上げの面とサテン仕上げの面を組み合わせることが多いが、本作は鏡面仕上げの面同士を組み合わせている。」と同社。

 ブザンソン天文台のクロノメーターの検定は、ムーブメント単体を対象にしたスイスの天文台における検定と異なり、ケーシングした状態で行われるため基準がより厳格である。シャトーヌーベル・クロノメーターはブザンソン天文台のクロノメーター検定に合格した時計をクロノメーター証書とともに販売している。

〈スペック〉
・ケース径:37mm
・ステンレススチールケース(ザラツ研磨)
・クロコダイルストラップ
・自動巻 90T(24石、毎時28,800振動、パワーリザーブ約40時間)
・ブザンソン天文台クロノメーター証書付属

■国際時計博物館(MIH)について
 国際時計博物館(MIH)は5000点の収蔵品を有する世界最大の時計博物館。ラ・ショー=ド=フォンにある現在の建物は、チューリッヒの建築家ピエール・ゾエリーと地元の建築家ジョージ・J・ヘーフェリの共同作業によるもの。1974年に完成したこの半地下の建物は、時計製造の伝統を安全に収容しながら、博物館の公園とシームレスに融合するように設計された。コンクリートとレンガを組み合わせた建築は、ブルータリズムとテラテクチャーを融合し、訪問者にユニークな洞窟体験を提供する。MIHは建築の質の高さで国際的に認められ、1977年にベトン賞、1978年にサンビューロー賞を受賞し、1978年にはヨーロッパの博物館に選ばれている。
 
 

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