日本金型工業会 「第51回金型の日」記念式典を開く

 

あいさつする山中会長

 日本金型工業会(会長=山中雅仁 ヤマナカゴーキン社長)が11月25日、「第51回金型の日」記念式典を開いた。

 2024年6月の総会で第11代会長に就任した山中会長があいさつをした。この中で山中会長は、「今年の記録的な猛暑の影響なのか、全国各地で季節外れの花が開花する現象が見られ、日本の四季に異変が起きている。また政府より2020年代に最低賃金の全国平均を時給1,500円に引き上げる目標が示され、人への積極投資の実現には、生産性向上や高付加価値向上、適正な取引環境の維持など覚悟して取り組まなければならない。さて、本日の金型の日は金型工業の認知度の向上と今後のさらなる発展を期して設立されたものだが、金型産業業界は厳しい環境下にあってもわくわくする魅力ある業種と確信している。産業界においては社会課題を解決できるツールを提供できる存在として金型技術は必要不可欠であり、さらにはAI、IOT、ビッグデータがつくるイノベーションの潮流は、金型産業の成長には追い風になると考えている。これからの技術革新は、金型作りを大きく変える可能性があることは言うに及ばず、今後、金型工業業界が考える社会的使命を果たし魅力ある社会集団であり続けるには、何よりも日本金型工業会の経営者の皆さま、業界の宝である本日のご参加の従業員一人一人の力の結集があってのことだと思っている。」と述べた。

 永年勤続優良従業員表彰式のあと、国家褒章者への記念贈呈が行われた。

祝辞を述べる経済産業省 星野 素形材産業室長

 来賓を代表して経済産業省製造産業局素形材産業室の星野昌志 室長があいさつをした。この中で星野室長は、「政府としてのこの金型の普及、さらなる発展に向けた取り組みもしっかり進めていく。10年ぶりに政府の素形材の国家戦略、経済理論の見直しを行っている。この10年の変化というのは、本当に著しいものがあった、特に私が感じているのはデジタル化である。30年前の私がまだ学生時代はデジタル通信できるのは文字が精いっぱいで1行送るのに何秒もかかっていた。30年が経ち、今や5Gの時代、映像が簡単に送れるようになった。30年で1億倍の通信速度になったそうだ。この変革の時代に、ものづくりのさらなる進化を目指して、皆さま自身、それから後進の育成を進めて、さらなる金型、素形材の発展にお力添えをいただけたら嬉しい。」と声援を送った。

 横田悦二郎 日本金型工業会学術顧問を招き「経済安保の基は金型にあり! ~国民の生命を維持する必需品生産金型は国内自給せよ~」をテーマに基調講演が行われた。

 場所を移して懇親会が開かれ、宴もたけなわのころ散会した。

 

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