アマダグループ 「MF大賞」をはじめ各賞を受賞

 

 アマダとアマダプレスシステムは、このほど日本鍛圧機械工業会が主催する「MF技術大賞2024-2025」にて、最高賞である「MF技術大賞」をはじめ「MF技術優秀賞」、「MF奨励賞」、「MF新技術賞」を受賞した。

「MF技術大賞」は、鍛圧塑性加工技術の発展に寄与することを目指して、Metal Forming(MF)に不可欠な鍛圧機械、製品加工、金型、システム、素材、製品組立、研究の7つの項目を組み合わせた「ものづくり総合力」が顕彰される。鍛圧機械の良さを最終製品の良さで証明するため、鍛圧機械メーカーと加工メーカーなどの連合体が表彰される。また、今回からは鍛圧機械工業会会員が単独で応募できる「MF新技術賞」が設けられた。

 アマダグループの「MF技術大賞」の大賞受賞は、7 回目( 2010-2011 、2012-2013 、2014-2015、2018-2019、2020-2021、2022-2023、2024-2025)となる。

MF技術大賞 「4軸ハイブリッドプレスを用いた複動加工製品の製造」
 

受賞会社: アマダ、アマダプレスシステム
デジタル電動サーボプレス「SDE-iⅢ」「SDEW-iⅢ」シリーズ
三陽製作所

農業用管理機械の構成部品

 加工プロセス: 絞り加工において、プレススライド内の油圧を用いて材料に背圧を加えながら成形することで材料の破断を抑制。通常2工程必要な加工を1工程で可能とした。まがりばかさ歯車において、冷間分流鍛造工法を行うことで低い荷重のまま材料の充填率を上げることができ、品質の向上、金型寿命の向上を実現した。

【受賞理由】
 デジタル電動サーボプレスと油圧3軸を組み合わせ、冷間分流鍛造工法を実現。従来の1軸による工法では、プレス機と金型が大型化してしまうのに対して、4軸プレス機にすることで小型化した。従来工法では3,000kNが必要だったが、本工法では2,000kNと、加工荷重も低減し金型寿命にも貢献している点が評価され、受賞につながった。

MF技術優秀賞 「精密圧潰冷間プレス工法による高放熱性金属加工部品」
 

受賞会社:アマダ、アマダプレスシステム
デジタル電動サーボプレス「SDE-iⅢ」「SDEW-iⅢ」シリーズ
大貫工業所 

LED用アルミニウムリフレクタ

加工プロセス: 従来、切削加工の代替は絞り加工が主流だったが、部分的に厚さの異なる製品の加工は難しく、寸法精度にも問題があった。今回新たに、潰し工程のみで製品を造る精密圧潰冷間プレス工法を開発。半導体パッケージ用放熱リッドやハイパワーLED用アルミニウムリフレクタの量産を可能にした。

 

【受賞理由】
 新たに、切削加工の代替方法とされる深絞り加工に対して、潰し加工のみで製品を造る工法である精密圧潰冷間プレス工法を開発。本工法に替えたことによりコスト5分の1、加工速度約30倍とコスト低減や生産性向上が顕著である点が評価され、受賞につながった。

MF奨励賞 「車載用各種モーターフレームの製造」

受賞会社:アマダ、アマダプレスシステム
デジタル電動サーボプレス「SDE-iⅢ」「SDEW-iⅢ」シリーズ
髙橋金属

 

エアサス用モーターフレーム

加工プロセス: サーボプレス3台を連結したタンデムラインを使用し、最大17工程でプレス加工を行う。プレス加工後に、連結した電解イオン水洗浄機により洗浄を行い完成品となる一貫プレス加工システムで、自動車車載用各種モーターフレームの製造を行う。

 

MF新技術相【新技術製品部門】ファイバーレーザ溶接システム「FLW-ENSISe」シリーズ

受賞会社: アマダ
【受賞理由】
熟練技術者の確保や育成が困難な中、AIによるティーチングレス化が高く評価された。さらに、グラインダー仕上げを低減するなど現場作業者の労働負荷を軽減し、労働環境の改善も実現。作業工程削減による労働生産性を約6倍改善する点が評価され、受賞につながった。

MF新技術賞【新技術環境部門】 電動サーボベンディングマシン「EGB-e」シリーズ

受賞会社: アマダ
【受賞理由】
 サーボと油圧のハイブリッド方式から、プレスブレーキの動作に最適化された専用のサーボモータを開発し、オイル使用量を大幅に削減したことが評価された。また、突き当てモニター、曲げ角度センサー、加工ガイダンスなどの各種表示機能やY3軸バックゲージ、金型自動交換装置、音声操作の導入など、作業環境と安全性が大幅に向上している点が評価され、受賞につながった。

 

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