「教育事業を充実」日本工作機械販売協会 令和7年 賀詞交歓会を開く

あいさつする髙田会長

 日本工作機械販売協会(会長=髙田研至 井高社長)が1月9日、第一ホテル東京(東京都港区新橋)で令和7年 賀詞交歓会を開いた。

 あいさつに立った髙田会長は、「昨年は能登半島地震があり多くの方が被災され、復興半ばの状態で9月に豪雨に見舞われ、われわれは国を挙げてフォローしていく必要があるのではないか。また、ロシア、ウクライナ問題、そして中国経済等、経済的にも様々な面で厳しい1年だった。このようななか、昨年11月にJIMTOFが開催され、非常に大盛況に終わった。自動化、効率化、知能化、デジタル化といった技術革新、工程集約や同時5軸複合加工機など構造的な大変革が行われているなか、日本の製造業は生産性を向上させ、競争力を回復させることが喫緊の課題ではないか。しかし、日本の製造業はこうしたことを理解しながら、変化を嫌い、将来に向けての展望が開けていないというのが現状であり、特に中小企業においては、現状のままでは多くの会社が淘汰されるのではないか危惧している。需要の喚起をここにおられる業界の皆様とともに需要喚起のため生産性向上、生産現場の改善のために商社は積極的に関与すべくスキルを身につけるために教育事業を充実させていきたい。」と意気込みを示した。

経済産業省 須賀産業機械課長

 来賓を代表して経済産業省 製造産業局 産業機械課 須賀千鶴課長があいさつをした。このなかで須賀課長は、「昨年は元旦の地震をはじめ、自然災害に見舞われた1年だったが、経済指標をマクロでみると、30年ぶりの高水準の賃上げと設備投資、史上最高水準の株価、名目GDP600兆円越えという明るいニュースを耳にする1年でもあった。日本政府としてはこの動きを着実に地に足をつけて定着すべく全力を尽くしていきたい。世界に目を向けると今年は米国で新政権が誕生するが、特に投資については日本企業が安心して判断できる環境を整えていくことは政府の役目であると考えている。日本の国益に資する形で米国の新政権にはまず、この点をよくお伝えしながら日米の経済関係をより一層発展させていきたいと考えている。」と述べた。

稲葉 日本工作機械工業会会長

 続いて、業界を代表して日本工作機械工業会 稲葉善治会長が、「2024年を振り返ると不透明、不確実に加えて不安定な難しい局面だった。このようななか、日工販の皆様には大変なご尽力を賜った。日工会としては、グリーン、デジタル、レジリエンスを合い言葉に、IoT、AIを駆使した自動化を駆使して従来の日本の製造業を変えていこう。技術はモノからコトへという言葉に表されるが、良いものがなければ良いことができないというのが、私どものモットーだ。ありがたいことにJIMTOF2024も大変盛況だった。今年は不透明、不確実、不安定な状況は残念ながらまだ続くと思われるが、しかしながら2024年より悪くなる要素は見当たらないので、日工会としては今年の目標を前向きに捉えている。」とあいさつをした。

 乾杯の発声は、日本工作機械輸入協会 金子一彦会長が行った。宴もたけなわのころ、散会した。


 

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