黒田精工 長野工場に世界最大級の高速精密プレス機を導入

 

 黒田精工はこのほど同社長野工場に世界最大級の高速精密プレス機を導入すると発表した。これにより電動車用モーターコアの生産性を飛躍的に向上する。導入する精密プレス機は、アイダエンジリアリング「MSP-4000-430」で、ワイドエリア3000mm、加圧能力4000kNを誇る。稼働予定日は2025年3月末。

 同プレス機を導入することにより、大型のモーターコアを同時に2個打ち抜き積層することが可能になることで、生産性が倍増するだけでなく、従来の半分の工場スペースで同じ数量の生産が可能になるとともに、材料歩留まりの向上等によるコスト削減効果を得ることができる。

 アイダエンジニアリングが製造する世界最大級のプレス機を導入するのは世界で黒田精工が初となる。同社は、かねてから独自の型内接着積層技術『Glue FASTEC®』等、高効率モーターコア生産技術の開発に注力しており、世界各国から高い評価を博しており、これを受けて現在長野工場における金型およびモーターコア生産体制の充実を図っているが、今回の世界最大級最新鋭プレス機の導入はその一環として実施するもの。

多列金型のレイアウト模式図

 

 電動車用モーター市場は、地球温暖化対策等を背景にEV/ハイブリッド車/プラグインハイブリッド車の普及に伴い拡大を続けているが、同社では、「今回の最新鋭プレス機の導入により、世界最先端の電動車向け大型モーターコアの生産効率の飛躍的改善を実現し、世界的に拡大している電動車用モーター市場での地位のさらなる向上を目指す。」としている。
 

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