フジムラ製作所 「最新ベンディングロボットシステム」など最新マシンを導入

国内最先端の「デジタル板金」を進める、フジムラ製作所は、このほど最新設備としてアマダ製「全自動曲げ加工システム EGB-6013ARce」と「自動金型交換装置付き 最新ベンディングマシン EGB-6020ATCe」を導入したと発表した。「EGB-6013ARce」は、埼玉県内で初の導入となり、3月中旬から本格的に稼働を開始する。
「EGB-6013ARce」は、少量多品種生産が中心だった受注に加えて、最近は量産品などの取引先が増加してきたことで、これに伴う生産体制を強化するために第一工場に導入した。特に小物製品の加工に最適なシステムであり、小物曲げ製品は突き当てが難しい形状のものや、小物曲げ加工時に危険が伴う場合があることから、作業者の安全面を考慮して人的負荷を軽減する狙い。
可搬重量10kgで人間の可動域に近い自由度を持つ「6軸多関節ロボット」と、加工製品に合わせて自動でグリッパーを交換する「オートグリッパーチェンジャー(AGC)」、さらに最大27種類の金型を搭載し自動で金型交換を行う「ツールストッカー」を最新式のコントローラーとタブレットを連携させてオペレーションすることが可能となっている。さらに材料のセットや加工後の製品を搬出するコンベヤー装置などにはセンシング技術を用いており、経験の少ない現場オペレーターにも扱いやすいシステムで構成されているのが特徴。
同社としてはベンディングロボットの導入は初めてとなるが、これはベンディング工程の自動化を含む板金加工体制を、発注先の業種や要望に合わせて適時、再構築を図る必要があると考えていることと、社員全員のロボット(自動化)への意識を高め、「実際に使うことによって、その便利さを現場作業者にきちんと理解してもらいたい」という狙い。今回の導入により、工場内の自動化とデジタル化の一体感を高め、一層のDX 化を図っていく方針。
「ベンディングロボット EGB-6013ARce」 基本システム概要

また、第四工場に導入した「EGB-6020ATCe」は、これまでも導入実績のあるベンディングマシン用ATC(自動金型交換装置)を搭載した最新小型曲げ加工マシンとなる。ベンディングマシンの金型交換は重量作業であると同時に金型の取付ミスなどのリスクがあることと、経験の少ない作業者には負担が大きい作業であり、金型ストッカーからの取出し・収納といった時間がかかる。

フジムラ製作所では、これまでも大型ベンディングマシンなどではATC付のマシンを導入しており、その効果を高く評価してきた。
同社では、「今回は、10ロット以下の小物製品の加工においても効果があると考え、導入に至りました。また、ATC の効果は安全と正確さだけに留まらず、曲げオペレーターに女性が増えていることや、外国人オペレーターにとっても安全性と作業性を両立させた利便性の高いシステムとして期待しています。」とコメントしている。
「自働金型交換装置搭載ベンディングマシン EGB-6013ATCe」 基本システム概要
