「INTERMOLD2025」見どころブースはココだ!

前回展の様子

 

 「INTERMOLD2025(第36回金型加工技術展/金型展2025」(主催=日本金型工業会、運営=インターモールド振興会)が本年4月16日(水)から18日(金)までの3日間、東京ビッグサイトで開催する。会場内では最新設備や金型設計・製造から金属プレス・プラスチック成形に至る注目のソリューションが展開される。注目製品を掲載する。
 

 (あいうえお順:アマダプレスシステム/大昭和精機/テクトレージ/日進工具/ブルームノボテスト/牧野フライス製作所/MOLDINO/安田工業)

未来につなぐ最新のデジタルプレスソリューションを提案
●アマダプレスシステム

順送プレス加工自動化システムSDEW-8010iⅢ+ALFAS-03KR

 同社では「未来につなぐデジタルプレスソリューション」をテーマに、昨今の労働者、技能者不足の対応に向けた最新のデジタル化、自動化ソリューションを提案。目玉となるのは操作性・生産性が向上した順送プレス加工自動化システム『SDEW-8010iⅢ + ALFAS-03KR』。燃料電池セパレーター疑似サンプルの加工を披露してくれる。『SDEW-8010iⅢ」はダブルクランク仕様、加圧能力800kNの高剛性デジタル電動サーボプレス 『GORIKI』で、耐偏心荷重に優れ非対称形状が多いEV用の車載電装部品加工など、幅広い加工ニーズに対応可能だ。『ALFAS-03KR』は、エア消費量を大幅に削減する最新のECO & SILENTリリース機構を搭載したNCレベラフィーダ。サーボプレスとレベラフィーダ を融合し操作画面・制御を一体化 したことにより、操作性の大幅な改善を実現している。

金型加工における製品群を豊富に展示
●大昭和精機


 

SFハイドロチャック

 BIGブランドでお馴染みの大昭和精機は、金型加工における製品群を豊富に展示。中でも注目は、『SFハイドロチャック』。この製品は、焼きばめ方式の「SFスリーブ」を、繰り返し振れ精度の優れたハイドロチャックでクランプするもの。SFスリーブは、SFハイドロチャック本体に挿入するだけで突き出し長さが固定されるため、用途に応じた刃先の管理として最適なうえ、金型・5軸加工におけるワークや治具干渉を考慮した各種SFスリーブで加工に応じたツールレイアウトが選択できる製品。また、プリセッターが無い場合や、簡易的に径調整をしたい場合に便利な高剛性荒用ボーリングヘッドの『SWSボーリングヘッド』も要注目だ。この製品は、ヘッドの中央部に組み込まれたシンクロセッターにより、2枚刃が連動し簡易測定器(マイクロメーター等)でも素早い加工径の調整が可能。他にも、防振機構のスマートダンパーを内蔵した、大径用KAISERボーリングの『スマートダンパー・大径ボーリング』も要チェック!

『Meltio Engine CNC』で高精度な完成品を!
●テクトレージ

 同社が展示する『Meltio Engine CNC』は、既存のマシニングセンタの主軸に専用の金属積層ヘッドを取り付けることで、金属3Dプリンターとしての運用を可能とした画期的なソリューション。金属積層造形と切削による最終仕上げを1台のマシンで実現するハイブリッド機として活躍する。導入コストの面においても、一般的な金属3Dプリンターと比較して優位性がある点も特長だ。金属積層において、高い精度が求められる製品の場合は造形後に後加工が必要となるケースが大半だが、『Meltio Engine CNC』では積層造形によってニアネットシェイプ(完成品に近い状態)の形状を作り出し、切削加工によって仕上げることで高精度な完成品を得ることができる。すべての工程を1台のマシンで行うため、リードタイムの大幅な短縮も期待できる。

 

従来品と比較し2倍以上の長寿命化! サイズによっては5倍以上の寿命も!
●日進工具

 同社では、今回、精密プラスチック金型に利用されるステンレス鋼 SUS420J2(52HRC)の直彫り加工に特化して開発されたロングネックボールエンドミル『XRBH230』は、STAVAX®ESRに代表されるSUS420J2系の加工において、従来品と比較し2倍以上の長寿命化を可能としたボールエンドミル。SUS420は高硬度で耐腐食性も高く、磨き性も優れていることから、光学系のプラスチック金型などに採用されることが多いが、被削性の問題から工具の長寿命化を求める声が多く聞かれていた。同社ではこうした声を受け、新開発の『MPXコーティング』と最適化された刃先デザインの効果により長寿命化に成功、サイズによっては5倍以上寿命が延びた実績もある。サイズはR0.05からR1まで全83サイズをラインアップしてユーザーニーズに応える。

 

ワークの高精度測定と追込み加工プロセスを自動化可能な機上測定ソフトウェア「フォームコントロール X (エックス)」
●ブルーム-ノボテスト

 今回同社が展示する最新の機上ワーク測定ソフトウェア『フォームコントロール X(エックス)』は、加工後ワークの測定プロセスを工作機械に集約し、だれでも簡単に生産効率を向上させることが可能なソフトウェア。人材不足やスキル継承などの課題解決に向け、加工現場の技能レス測定ソリューションを提供する。同製品を使用することで機外の測定機への運搬やセットアップ作業を大幅に削減できる。また、測定結果から工具摩耗補正を変更することができ、ワークを取り外すことなく自動での追い込み加工が可能になる。従来の再段取り、追加工プログラムの編集などを考えると、作業者、作業時間にもたらす省力化の効果は絶大だ。使い方も簡単。対象ワークのモデルデータ上でマウスクリックなどで測定点を指定すれば測定経路が最短となる測定パスが作成される。測定結果はプローブによる法線方向のタッチで高精度、またスマホ、タブレット等のWeb端末で確認できる。さらに工具摩耗を自動で工具データに書き込むことで、工作機械でそのまま追加工が可能だ。同社では、「ワーク測定と追加工の自動化に、ぜひ「フォームコントロールX」をご活用ください!」と意気込みを示している。

『V300』は安定した加工精度を提供
●牧野フライス製作所

 同社が出展する『V300』は「いつでも、どこでも、誰でも」高精度な加工を安定的に実現し、長時間運転での精度や加工面品位を維持する。信頼性、生産性、自動化対応、環境への配慮をさらに向上させ、従来機を刷新して17年ぶりに昨年発売された。この機械は温度環境に影響されない安定した加工精度を提供。冷却方法の改善により、長時間運転時の自己発熱による精度変化を抑制。eSTABILIZER機能で設置環境の温度変化による機械の姿勢変化を自動で補正し、オプションのベッド・コラムスタビライザは姿勢変化をよりゆるやかにし、更に精度を安定させる。加工精度は、同社工場での実績値で±2μm以内の高精度を実現している。最新の送り軸機構とスーパーGI.6制御により、キズや食い込みの無い高精度な加工面を提供する。また、省エネルギー機能を搭載し、待機電力25%、加工中電力8%の削減を実現。コンパクトで大容量の工具マガジンや後付け可能なワーク搬送シャッタを準備し、加工の自動化を強力にサポートする。

金型の高機能化に貢献する製品を展示
●MOLDINO

次世代超硬 IX-EPDB-TH3

 燃料電池やギガキャストなど時代の要請に応えたトレンド感満載の切削工具を展示するMOLDINO。今回の目玉となるのは『次世代超硬 IX-EPDB-TH3』。この製品の特長は組織の微細化により従来比約10%の高硬度化を実現し、次世代添加元素の採用により耐摩耗性と耐欠損製を高次元で両立したこと。新設計の耐久性に優れた刃先にも注目したい。また、外径実測値ラベル表記が施され、測定の手間なく実測値をCAMに反映し、加工精度の向上に貢献している。他にも注目したいのは『エポックターボミル〝フリーネックタイプ〟』。このほど35アイテムを追加し市場投入された。フリーネックというのは、テーパ部と工具を掴むシャンク部がダイレクトに繋がった形のこと。これにより加工領域と加工範囲がさらに広がった。1種類の工具で突き出しの長さだけを調整すれば、さまざまな深さに対応できる非常に使いやすい工具になっている。

大型サイズのモールドベースやダイセットプレートの高速・高精度加工を目的に開発した『YBM 9150V』
●安田工業

 今回は、需要が高まりつつある大型サイズのモールドベースやダイセットプレートの高速・高精度加工を目的に開発した『YBM 9150V』を展示。このマシンはYBM 640V・950Vの精度はそのままにさらにサイズアップ、一体型ブリッジ構造により長期間安定した精度維持が可能だ。スピンドルハウジング、サドル等、トップビーム上の移動体を軽量化するとともに、コラムとトップビームの一体化により剛性を向上させ、高速かつ高精度な動きを可能にしている。また、軸ストロークの伸長、最大積載重量の増大も図られている。今回のインターモールド2025では、高精度はめ合いサンプルやX軸1/1000mmの追従性体験、キサゲ体験コーナーなど、「来て 見て 触れて 感じる」ことのできる展示を行うので、見どころ、体感所が満載! 精度のYASDAならではの提案に期待度アップ!
 

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