日本ロボット工業会 2025年1~3月期 マニピュレータ ロボット統計 受注・生産・出荷実績まとまる 

 ロボット工業会がこのほどまとめた2025年1~3月期のマニピュレータ ロボット統計 受注・生産・出荷実績は次のとおり。

■業況
 2025年1~3月期は、受注額が対前年同期比32.2%の増加、生産額が同22.2%の増加となった。受注状況をみると、前四半期に続き電子部品実装機が強い回復を示したほか、垂直多関節ロボットを中心としたマニピュレーティングロボットも同様の傾向を示し、受注台数、受注額ともに3四半期連続の増加となった。

 出荷実績をみると、国内向けは、電気機械製造業向け、自動車製造業向けともに主要用途で減少が見られたものの、トータルで増加となった。用途別では、スポット溶接用や半導体用など大きく増加した一方で、アーク溶接用が大きく減少、輸出で堅調な実装用も勢いのない状況が続いている。輸出はアジア向けが中国を中心に増加し、実装用は1年を通して前年同期を上回ったほか、溶接用や他用途も堅調だった。北米向けもマテハン用、溶接用中心に増加し、7四半期ぶりに増加に転じた。マテハン用やスポット溶接用の大幅な減少が続いているものの、実装用や半導体用が引き続き増加した。一方、欧州では2020年の水準にまで落ち込んでいる。内外需ともに着実な回復が見込めるものの、世界経済の分断が需要環境を覆い、先行きに不透明感が漂っている。

 受注・生産・出荷の各状況は以下の通り。

■受注
 ・受注台数(台) : 45,432(前年同期比+23.3%) 【3四半期連続の増加】 
 ・受注額(億円) : 2,091(同+32.2%) 【3四半期連続の増加】

■生産
 ・生産台数(台) : 44,022(前年同期比+14.8%) 【9四半期ぶりの増加】
 ・生産額(億円) : 1,986(同+22.2%) 【2四半期連続の増加】

■出荷
 ・総出荷台数(台) : 44,688(前年同期比+10.2%) 【9四半期ぶりの増加】
 ・総出荷額(億円) :  2,018(同+16.5%) 【8四半期ぶりの増加】
  ―国内出荷台数(台): 10,159(同▲5.6%) 【3四半期ぶりの減少】    
  ―国内出荷額(億円):  542(同+2.3%)  【3四半期連続の増加】    
  ―輸出台数(台) : 34,529(同+16.0%)  【9四半期ぶりの増加】
  ―輸出額(億円)   : 1,476(同+22.8%) 【8四半期ぶりの増加】

■国内出荷内訳
 電気機械産業向け
 ・国内出荷台数(台) : 3,350(前年同期比▲4.5%) 【3四半期ぶりの減少】
 ・国内出荷額(億円) : 166(同+1.3%) 【2四半期連続の増加】
 自動車産業向け
 ・国内出荷台数(台) : 3,159(前年同期比▲6.3%) 【4四半期ぶりの減少】
 ・国内出荷額(億円) : 167(同+3.5%) 【4四半期連続の増加】

■輸出内訳
 電子部品実装用
 ・輸出台数(台): 3,135(前年同期比+29.6%) 【4四半期連続の増加】
 ・輸出額(億円): 568(同+33.1%) 【4四半期連続の増加】
 溶接用
 ・輸出台数(台): 9,428(前年同期比+39.0%) 【6四半期ぶりの増加】
 ・輸出額(億円): 231(同+36.5%) 【6四半期ぶりの増加】
 

moldino_banner