「2025年北海道・東北・上信越ブロック 関東ブロック合同 三菱マテリアル特約店会」開催

三菱マテリアル 加工事業カンパニー(常務 カンパニープレジデント=小原和生氏) が、去る5月29日、東京マリオットホテル北海道・東北・上信越ブロック、関東ブロック合同で三菱マテリアル特約店会を開いた。この日は特約店、代理店合わせて85名が参加した。
小原常務は感謝の意を表したあと、加工事業について説明をした。この中で小原常務は、組織変更についての狙いについて、近年の地政学リスクに触れ、「超硬事業としてタングステン資源とその循環能力をアグレッシブにしていく。また、グローバルなサプライチェーンに精通した強力なビジネス・ドライバーを確保し、さらに生産能力を確保していくため、組織を一部変更し、昨年3月からバイスプレジデントのミルコ・メルロが4月からは営業本部長として兼務し、国内、海外、技術、統括の4つの部門を統括する。」と説明した。
「DIAEDGE」を廃止し「三菱マテリアル」ブランドを前面に

M&A案件については「タングステン原料製造最大手のドイツH.C.Starck HDが昨年12月に、欧州市場向けのサービス店であるイタリアU.F.P.s.r.lを本年4月にそれぞれ買収を完了した。」と報告した。
次に世界を取り巻く情勢から、「変容する可能性が高いサプライチェーンの姿を的確に捉えてすぐ手を打っていくことが大事だ。」と述べ、営業に関しては、「新規顧客、新規のビジネスに対してスピーディに受注獲得していくことを社内でも浸透させていく。今年は多くの新製品を用意することができた。」と力強く述べた。
また、超硬スクラップの回収強化については、「タングステンの鉱石は80%が中国で生産されている。米中摩擦が悪化するに伴ってタングステンの鉱石の輸出が滞った状態であるため、子会社の日本新金属やStarckで原料を確保していくことが急務になっている。スクラップで原料を確保していくためには、超硬スクラップの回収を皆様にご協力をしていただきながら回収を強化していきたいと考えている。」と協力を要請した。
この日、小原常務は、「時代が変化し、グローバル化も進んでいることを受け、従来、DIAEDGEのブランドを前面に出して活動してきたが、このブランドを廃止し、われわれの社名を前面に出した三菱マテリアルの名を前面に出した販売をしていく。」と意気込みを示した。また、Webカタログの刷新や、より積極的に工具の掲載や切削条件、材質に伴い最適な工具を簡単に得られる仕組みの『Tool Assistant』についてや、小物高精度加工用工具などの説明をした。

続いて、ミルコ・メルロバイスプレジデント チーフストラテジーオフィサー(兼)営業本部長が「私が三菱に入社を決めたのかというと、私は常に三菱製品の卓越した性能に感心があった。過去に私がテストで負けた相手の多くが三菱であったため、この会社に特別な敬意を抱くようになった。私にとって日本は常に、信頼性、性能、品質、精密さ、の象徴であり、最終的に私が三菱にたどり着いたのは、ある意味当然のことだった。私はこれまで切削工具の業界で営業、開発、マーケティングから経営に至るまで様々な業務を経験してきた。私の世界での経験とノウハウは必ず当社の成長に寄与できると信じている。」と力強くあいさつした。
続いて24年度北海道・東北・上信越ブロック、関東ブロック合同三菱マテリアル特約店会の年間表彰が行われた。表彰プレゼンターは、萩谷英史 営業本部 国内営業部部長が行った。

表彰に先立ち、萩谷部長は、「わが社製品のブランドをDIAEDGEからスリーダイヤの三菱マテリアルに変更するということに伴い、この特約店会の正式名は〝三菱マテリアル加工事業カンパニーセールスパートナー特約店会〟とし、〝三菱セールスパートナー会〟として4月から改称させていただいた。三菱セールスパートナー会の皆様と新たな1歩を踏み出していきたい。」と意気込みを示した。
その後、国内営業部活動方針についても萩谷部長から説明があった。その中で、25年の方針について、「売り勝ち残る」とし、「売り勝ち残るために変化を的確に捉えて、常に適応しながら新規顧客・新規案件の獲得を図る」と述べた。具体的には、講習会の実施を200回以上とし、ターゲット市場への拡販に自動車・航空機&発電用タービン、半導体装置、ロボット、減速機、金型を挙げ、ターゲット製品の拡販に新材種(P/M/K)、『DVAS』、高精度部品加工用工具に注力すると述べた。
第二部の懇親会は、藤森正志 ナンシン機工社長が乾杯の発声を行った。宴もたけなわのころ、松下幸輝 松下工機社長の中締めで散会した。
