【切削工具・周辺機器編】「MECT2025」注目企業の見どころはココだ!

「MECT2025」で出展される注目各社の最新切削工具・周辺機器を公開!
(イスカルジャパン/イワタツール/オーエスジー/北川鉄工所/住友電気工業/大昭和精機/ダイジェット工業/日進工具/不二越/ブルーム-ノボテスト/三菱マテリアル/MOLDINO/ユキワ精工)
「限りない技術革新に挑戦!」がモットー
●イスカルジャパン

「LOGIQUICK」(ロジクイック)シリーズ新製品を多数展示。「限りない技術革新に挑戦!」をモットーに研究開発を続ける同社が常に変化する市場のニーズを取り込み、製造現場における生産性と収益性の向上を実現するラインナップとなっている。なかでも、両面6コーナ仕様、多機能旋削工具の「QUICK-TURN」(クイックターン)は、旋削・端面旋削・バックターニング・倣い加工など、全方向の旋削加工に対応。トップクランプと、セーフTロック機構の採用により、高剛性を実現。インサートのアプローチ角と切屑の薄肉化により、高送りでの旋削加工を可能とする。また、防振機構搭載の MULTI-MASTERホルダは、長い突出しでのポケット加工における究極のソリューション。シャンク内部に防振機構を搭載し、加工の安定性と仕上げ面粗さを向上するとともに、超硬シャンクに比べて生産性を大幅にアップする。
限界を超えたスピード加工デモやロボットマシニングの実演も!
●イワタツール

今回の目玉となるのは、新製品のヘリカル穴加工エンドミル「ドリルミル」。この製品は、ヘリカル穴加工の性能を大幅に向上させたエンドミルで、特徴的な底刃形状が加工時の抵抗を大幅に削減する。また、ランピング角が通常2~5°のところを最大15°まで向上しており、従来のエンドミルの5~15倍の速さでの加工を実現した。大径のオイルホールにより、切粉を効率よく排出するとともに切削熱を抑制する。今展では、brotherSPEEDIOを使用し、ドリルミルやトグロンマルチチャンファーなどを使用したアルミの高速加工を行う。また、同機械にて鉄系金属の加工も実施。その他にもブース内では、ロボットマシニングや卓上CNCフライスでの実演も常時行われる予定だ。
持続可能なモノづくりの未来へ見据え最新の工具群を展示
●オーエスジー

持続可能なモノづくりの未来を見据え、省人化や高精度加工を可能にする切削工具、環境配慮型の製品を提案する。微細・精密加工、自動車・航空宇宙、金型分野などに対応する最新の切削工具は、難削材から非鉄金属まで、幅広い被削材に対応する製品を取り揃えており、多様化する加工ニーズに応える最先端の技術を紹介する。また、ブースの見どころとして工具管理DX「MONOlithbox」のデモ実演も実施し、来場者に実践的な課題解決策を提案する。注目の製品は、小型超硬ドリル「AD-MICRO」。この製品は、小径穴加工に最適化された切れ刃仕様により外部給油でも安定した切りくず形状を形成し、小径穴の連続加工を可能にするもので、機器や部品の小型化が進む現在、大きな力を発揮する。
「やりたい」を「できる」に WORKHOLDING SOLUTIONSがテーマ
●北川鉄工所
kitagawaの主力製品で、「自動化」・「省人化」・「工程集約」で解決し、顧客の収益向上に貢献する製品群を展示する。今回は、機械導入のハードルを低減し、現場ですぐに使える効果的な施策を提案し、チャックゾーンでは、難削材や異形ワークの把握課題を解決する最新チャックとともに省人化に繋がるソリューションも実演する。NC円テーブル・バイスゾーンでは、多面加工・5軸加工を最大化する組み合わせを提案。特に研磨加工やガラスセラミック加工に最適な、防塵機能を持つグラインディングセンタ仕様NC円テーブルは注目商品となっている。また、ロボットアクセサリーゾーンでは工程間の自動化課題を解決する。
初披露となる新製品も多数展示!
●住友電気工業
今回のテーマは『Technology for a Better Tomorrow』。自動車・EVや精密部品、航空機といった産業別展示コーナーを設け、各種産業向けに同社の様々な製品を展示する。また、MECTでお披露目となる新製品も多数展示。会期中にはステージでのプレゼンも実施予定だ。主な出展品は、インサート交換式ドリル「SumiDrill® GDX型」。特長は、ボディ剛性と切りくず排出性を高次元で両立、最長L/D=7の深穴加工に対応しており、中心刃と外周刃をそれぞれに求められる性質に応じて専用設計化していること。さらに、汎用のG型ブレーカと切りくず処理に優れるL型ブレーカを使い分けることで切りくず排出性を向上させている。一般鋼だけでなく、ステンレス鋼や一般構造用圧延鋼材でも優れた性能を発揮する。
幅広い機械に対応すべくツーリング、切削工具、周辺機器を一堂に展示
●大昭和精機
JIMTOF2024で初披露し、現在好評拡販中のSFハイドロチャック、SWS荒用ボーリングヘッド、アングルヘッド・センタスルータイプを中心に、CNC旋盤からマシニングセンタ、複合加工機に至るまで、幅広い機械に対応すべくツーリング、切削工具、周辺機器を一堂に展示する。SFハイドロチャックは、高精度な金型・5軸加工において、ワークや治具の干渉を最小限に抑えたツールレイアウトが選択でき、加工径に応じた刃先の管理も行える、油圧式ハイドロチャックと焼きばめスリーブのハイブリッドツール。SFスリーブをSFハイドロチャック本体に挿入するだけで突き出し長さが固定。繰り返し振れ精度の優れたハイドロチャックでクランプするため操作性にも優れ、用途に応じた刃先の管理として最適。
加工改善につながる最新MC加工用工具や初公開予定の工具も!
●ダイジェット工業
今回は多様化、難削化する被削材に適応し、加工改善につながる高能率・高性能な最新MC加工用工具(金型加工用工具・ドリル)を中心に出展。注目の製品は、「PNS-Reborn」。この製品は、高能率かつ経済的な平面加工を実現する正面フライスカッタのラインナップ拡充へのニーズに応えるべく開発したもの。インサートに2種類の切れ刃角度を持たせ、切込み量27°の切れ刃では高送り加工が、切込み角45°の切れ刃では高切込み加工と、1つのインサートで2種類の加工が可能となった。また、新材種「DP1コート」「DS2コート」を採用したインサートをラインナップ。幅広い被削材での平面加工にて高能率加工の実現が可能。他にも参考出品として、今後の新製品数点を初公開!
豊富な製品ラインアップを部品・金型向けに分けて展示
●日進工具
同社では豊富な製品ラインアップを部品・金型向けに分けて展示する。部品では特にアルミ・ステンレス向けの高能率・高精度加工、金型では長寿命と高精度・高面品位をテーマに工具や加工サンプルを展示。注目製品は高能率加工を実現する「無限コーティングプレミアム 高能率レンズ形3枚刃エンドミルMLFH330」。レンズ形の底刃Rにより、同じカスプハイトで加工する際には同径ボールエンドミルより大きなピックフィードが設定可能。送り速度向上のため3枚刃を採用し、切りくず除去のため大きなチップポケットも確保した。なお、10月24日(金)13:00からは『「高精度×高能率」の両立へ。最新工具のご紹介。』と題し、新製品の活用方法を一挙に紹介するワークショップも実施する。
CNC自動旋盤用工具「LAシリーズ」が一押し!
●不二越
今回、目玉となるのは、CNC自動旋盤用工具「LAシリーズ」。くし形CNC自動旋盤は、小型部品の加工において高い生産性を実現できることから、幅広い分野で利用されている。刃物台に多数の工具が取り付けられるため、機内の工具取付けスペースが限られており、取付け長さに合った工具を探すのに苦慮しているという声がある。これは、従来の工具が細ければ短い、太ければ長い設計になっていることが原因である。長い工具は機内での干渉により、取り付けができないため、工具を切断して使用しているユーザーも多々いる。この商品はCNC自動旋盤用として工具長を最適化することで、工具選定を容易にできる商品である。さらに、突出しの長さを揃えることで工具交換時の干渉問題を解決し、プログラムの簡素化や設備動作の最適化が可能となることで、ユーザーの生産性向上に貢献する。
「測定をもっとスマートに、品質管理も機上で任せる時代に」がテーマ
●ブルーム-ノボテスト
「測定をもっとスマートに、品質管理も機上で任せる時代に」をテーマに、機上測定を通じた現場の生産性向上を具現化するソリューションを提案する。ブースではマシニングセンタに多様な測定器を搭載し、工具の形状モニタリングやワークの輪郭形状測定などの様々な機上測定デモを実施する。同社の一押し商品は、加工後のワーク形状を自動測定するソフトウエア「FormControl X」だ。この商品は加工後のワーク形状を機上でそのまま測定可能で、NG品は再度芯出し作業をせずに追い込み加工品もできる。対話式で直感的に操作でき、ワーク形状の自動認識によるガイダンスを基に、測定点などを設定できる。最適な測定経路を自動生成するなど、経験やスキルに頼らずに測定するための機能を数多く搭載する。
話題の新製品「DXAS」に注目!
●三菱マテリアル
今回の目玉となるのは10月1日発売されたばかりの話題の新製品「DXAS」だ。ヘッド交換式の超硬ドリルであるとともに、細部までこだわった設計で驚きの長寿命を実現し、ランニングコストが大幅に低減できる。また、締結時に発生するヘッドとホルダの中心軸のずれを極小化させる“パーフェクトセンタリング”により、ソリッドドリルに匹敵する精度・能率が実現。その他、航空機関連部品加工、小物高精度加工、スロットダイなど、総合工具メーカーならではの用途別ソリューションや環境に優しい取り組みも紹介する。更に、ブース内プレゼンテーションコーナーでは人気の実演笑売士、園田ヒカルさんが今年も登場。楽しく、わかりやすいトークで、最新工具や環境対応製品の魅力をたっぷり紹介する。三菱マテリアルのブースでしか得られない製品情報や技術トピックは要チェック!
「MOLDINOが切り拓く未来のものづくり」がテーマ
●MOLDINO
「MOLDINOが切り拓く未来のものづくり」をテーマに、次世代超硬合金を母材に採用した新商品「IXシリーズ」と、微細・精密加工ソリューションをはじめとする最新加工を紹介する。IXエポックディープボール-TH3「IX-EPDB-TH3」は、次世代添加元素を加えた新開発の超々微粒超硬合金を母材に採用したボールエンドミル。耐摩耗性と耐欠損性を高次元で両立する。焼き入れ鋼や高速度鋼(ハイス)など50HRCを超える高硬度鋼の小型精密金型の粗加工から仕上げ加工に適する。特に60HRCクラスの高硬度鋼加工では従来の何倍もの工具寿命を実現できるため、高価な立方晶窒化ホウ素(CBN)工具からの置き換えも期待できる。また、焼きばめホルダーに最適なショートシャンクを採用。外径実測値をラベルに表記することで測定の手間なく実測値をCAMに反映でき、加工精度の向上と段取り工数削減を狙える。
生産現場の課題を一気に解決!
●ユキワ精工
現場が直面する「効率化」・「コストダウン」・「工程集約」・「省エネルギー」・「省資源」、これらを解決するための最適なソリューションとして、ツールホルダーおよびCNC円テーブル、さらにワークハンドリングを提案する。注目は、高精度加工の実現と工具寿命の延長ができる「スーパーG1チャック」。この製品は、刃具の抜けや沈み込みがなく、高能率・重切削加工を安心して行えるうえ、エンドミル加工における切削抵抗での倒れや、ビビリを抑えるもの。切削用工具ホルダーを搬送用途に応用できる「ワークハンドリングホルダー」は、工作機械の主軸がワークの把持・搬送を兼ね、搬送用ロボットが不要になる、無人運転が可能となり夜間稼働などでMCの稼働率向上に貢献するメリットがある。