【工作機械編】「MECT2025」注目企業の見どころはココだ!

前回展の様子

 「MECT2025」で出展される注目各社の最新工作機械を公開!

 (アマダグループ/岡本工作機械製作所/黒田精工/芝浦機械/DMG森精機/ナガセインテグレックス/牧野フライス精機/牧野フライス製作所/三井精機工業/安田工業/ヤマザキマザック/碌々スマートテクノロジー)

労働者不足や熟練技能の継承などに向けたソリューションを展開
●アマダグループ

 アマダグループは「 FOR YOUR FUTURE ~自動化との出会いが、モノづくりの未来を変える~」をテーマに、板金、微細溶接、研削盤事業よりマシンを出展。昨今の少子高齢化に伴う労働者不足や熟練技能の継承、脱炭素化に向けたソリューションを紹介する。板金事業からは板金事業からは、9kW高輝度、高品質、高出力ファイバーレーザ発振器を搭載した「VENTIS-3015AJe」など、微細溶接事業からは、 コンパクティング専用システム「 MS-RW1620AZ」、研削盤事業からはデジタル円筒プロファイル研削盤「DPG-R-200」などを展示する。なお、「DPG-R-200」は自動といし交換により、円筒ワークの荒加工から仕上げ加工までを自動化したデモ加工を行う。

「自動化」がテーマ
●岡本工作機械製作所

精密内面研削盤IGM15NCⅢ-2B

「自動化」がOKAMOTOのテーマ。注目は「精密内面研削盤IGM15NCⅢ-2B」。出展機すべてに機上計測装置を搭載し、IGM15NCⅢ-2Bは機上計測装置搭載として初披露となる。2軸砥石軸は単独駆動で、段付き穴・端面・テーパ・外周をワンチャッキングで加工可能。文字レス対話ソフトにより直感的操作ができ、内外径・端面加工を集約して、省力化と品質安定に貢献する。HPG500NCLは省力化と省エネ、高精度加工を両立し、メンテナンス性にも優れる。手動式機上計測装置「Quick Touch」は多くのユーザーに活用されき、好評を得ている。UPG64CALiは静圧スライドとリニア駆動で超精密平面研削を実現。MAP研削ソフト併用でエアカット時間を削減し、自動化をさらに推進する。これらの展示を通じ、生産性向上や人手不足解消など、研削加工の効率化・精度向上・省力化への貢献を訴求する。

現代のモノづくりニーズに応える
●黒田精工

GS-65CV

 2025年に創業100周年を迎えた黒田精工。創業から現在にわたり精密技術で測定器、工作機械、要素機器製品を生み出し、あらゆるものづくりを支えてきた。MECT2025では新製品の精密平面研削盤「GS-65CV」と精密ロータリー研削盤「GSR-600」の2機種に加え、精密油圧治具「ハイドロリックツール」の歯車加工における採用例を展示する。今回の一押し製品は2025年4月に販売を開始した「GS-65CV」。近年ラインアップを拡充している同社の環境対応モデルにおいて、600サイズをカバーする油圧レス平面研削盤として登場した。電動化による省エネ性能の向上に加え、基本設計の最適化によって剛性も高めており、KURODAならではのアップデートを施した、現代のものづくりニーズに応える一台だ。

「モノづくりの羅針盤であり続ける」がテーマ
●芝浦機械

BTD-200QS

 モノづくりの羅針盤であり続ける』をテーマに、流動的に変化するモノづくり現場に対し、各産業の道しるべとなる同社独自の「機械」と「技術」を提案。超精密マシニングセンタ「UVM-450D(5AH)」は超精密加工が要求される車載用照明や半導体精密部品用の金型を主眼にして開発されたマシン。注目は、テーブル形横中ぐりフライス盤「BTD-200QS」で、今回、機械テーブル上へCNCテーブルを追加した「付加軸」仕様で展示する。横中ぐり盤と付加軸を掛け合わせることで、難削材加工における接近性を高められ、加工品質・条件の向上が実現できる。付加軸は取り外して使用することが可能で、3軸機としても運用でき、顧客の仕事の幅を広げるマシンだ。

MACHINING TRABSFORMATION(MX)で魅せる
●DMG森精機

 今回は、同社が提唱している「MX(マシニング・トランスフォーメーション)」(以下MX)を展開する同社。これは、「DX」と「GX」をマシニングセンタ中心に生産現場で実現するもので、工程集約や自動化を進め、マシンの稼働状況をデジタルで管理・分析することにより、製造リードタイムや消費電力を削減し、生産性と経済性を向上させる取り組みを指す。注目は、圧倒的な高精度と切削能力で工程集約を実現する「NLX 2500 | 700 2nd Generation with Automation」。また、同社が主催する「第20回 切削加工ドリームコンテスト」全応募作品を同ブースで初披露するのでこちらも注目だ。

業界初! 研削加工中の砥石表面を観察!
●ナガセインテグレックス

SGX-126α

 今回は、省人化、自動化、非熟練化、超能率化を実現する様々な〝異次元の加工システム〟を提案。なかでも注目したいのは業界初、研削加工中の砥石表面を観察するデモをブース内で初披露すること。また、超精密門形成形平面研削盤「SGX-126α SLS2-Zero3」がAI研削盤仕様、加工中の状態を可視化するシステムNPXスピンドル搭載で展示され、さらにロータリー研削盤の概念を変える超精密ロータリマルチ研削盤「RG-700SLS2-N2」もAI砥面観察システム搭載で展示する。同社では、今回の展示会を、「新たなる〝価値〟の幕開け」として位置付け、来場者に究極の自動化を提案してくれる。

画像認識技術を用いたドリル刃先のホーニング再研削デモも!
●牧野フライス精機

AGE30FX

 高精密CNC工具研削盤「AGE30FX」に機内自動測定/自動補正が可能な内蔵型マイクロビジョンシステム「monocam2」を搭載、展示会場では画像認識技術を用いたドリル刃先のホーニング再研削加工デモを行う。また、駆動方式に同社初のリニアモータを採用した高精密CNC極小径工具研削盤「DB1」に専用の刃部サポートを搭載し、小径ロングドリルの加工デモも見どころだ。両機種ともに工具研削用ソフトウェア「Tool Creator®」を搭載。小間内にはTool Creator®を操作可能な専用スペースを設置している。その他にも会場ではオプションの「MONITORIST®」を展示しAGE30FXの稼働状況、機械内外の温度、monocam2底刃測定値をモニターに表示する。

幅広いソリューションと最新加工技術を紹介
●牧野フライス製作所

a500iR

 『Find Your Way Together』をテーマに、ものづくり現場の課題に寄り添い、確かな技術力と経験で応え、幅広いソリューションと最新加工技術を紹介する同社。注目の出展製品はアルミ合金から難削材まで幅広く対応する5軸制御横形マシニングセンタ「a500iR」で、複雑形状を高速かつ高精度で加工し、段取り削減と安定稼働で生産効率をアップするマシンだ。他にも長時間でも安定の高精度と加工面品位を実現する立形マシニングセンタ「V300」、丸穴以外の複雑形状も加工可能な細穴放電加工機「EDBV3」を展示する。

20周年を迎えた「Vertex55X」が新たにバージョンⅣとして発表!
●三井精機工業

 発売から20周年を迎えたVertex55Xは、代々受け継がれている「高精度」にさらに磨きをかけ、新たにバージョンⅣとして発表。「最小の設置スペースで最大の加工エリア」を実現した初代Vertexの特長はそのままに、精度・剛性にさらに磨きをかけたマシンとなっている。主軸、テーブル、ATC、クーラント装置、APC、加工用途など様々な仕様から選択が可能で、注目は、へッドとテーブルの熱変位対策が更に充実したこと。さらにもう一歩向上させたオプションも用意し、クーラントタンクはメンテナンス性と作業性が向上した。2m×3mの設置スペースで最大φ750mm×高さ525mmのワークが積載可能で自社製の傾斜・回転テーブルを採用。高精度で高速な割出しを実現している。

高い精度と安定した品質を誇るYASDAならではの「自働化」を紹介
●安田工業

 「ヤスダでカイケツだ 高精度自動化で人を支え、利益をつくる」をスローガンに掲げ、高い精度と安定した品質を誇るYASDAならではの「自働化」を紹介。同社では、機械に任せることで人手不足を解消し、人がより高付加価値な仕事へと向かうことで人材の活用領域を広げられるよう提案している。また、かじ取りが難しい昨今の製造業界で大切な人材を支え利益を生み出すソリューションも提案し、競争力強化へ導く。今回の目玉は大容量323本マガジン、33面パレットプールを標準搭載する、長時間連続加工・多数個・多品種部品生産に特化した立形5軸マシニングセンタ「PX30i」。低速域での重切削性と高速域での低発熱高精度回転を両立する独自の“プリロード自己調整型スピンドル”を搭載し、安定した加工精度と生産性を実現する。

「工程集約」、「自動化」、「デジタル技術」の3つがキーポイント
●ヤマザキマザック

QRX-50MSY SG

 同社では新製品2台を含む計7台を出展。工程集約、自動化、デジタル技術の3つをキーポイントに工程集約を実現する「INTEGREX」や、自動化装置「MAZATROL DX」コーナを展示し、顧客の生産性向上への寄与、人手不足などの課題などに対してアプローチする。出展機種の中でも特に見どころの一つは、小型CNC旋盤「QRX-50MSY SG」。このマシンは、小径バーワーク・シャフト部品の量産加工に最適であり、上下2タレットを同期させた同時旋削加工や上下同時ミーリング加工、さらに2スピンドル仕様では第1・第2主軸での左右同時加工も可能になり、1タレット2スピンドル仕様機と比較して大幅なサイクルタイムの削減を実現するもので、バーフィーダやワークアンローダなどの自動化システムと組み合わせることで、長時間の連続加工に対応する。

AndroidⅢの製品版が登場!
●碌々スマートテクノロジー

 高速加工条件下でも変位量を極限まで抑え、さらなる高精度加工が行えるよう改良し、昨年のJIMTOFにてコンセプト機として展示した「AndroidⅢ」の製品版を展示。このマシンは特殊超精密転がり案内面を採用し、従来機から、X軸のガイド配置を見直しウェービング量を従来比約1/3に低減している。また同機にはより高精度を実現すべく気化熱対策(OP)を実施。切削材の気化熱による加工室内外の温度差を抑制した。また、進化した独自オペレーションシステム「MA-OS2」を搭載したことで、マシニングアーティストの感性を刺激、微細加工に関するソリューションを提案することで加工に関する課題解決など、微細・高精度加工に関する必要要素を加工機中心にトータルで提案する。

 

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MECT2025