2025年9月分工作機械受注総額は1,391.5億円
日本工作機械工業会がこのほどまとめた2025年9月分の受注実績は以下の通り。
2025年9月分工作機械受注総額は、7カ月連続の1,200億円超。1100億円超えは56カ月連続。前年同月比では3カ月連続増加。年度上半期末としてはまずまずの水準。
内需は436.5億円(前月比+36.8% 前年同月比+5.1%)で6カ月ぶりの400億円超え。航空・造船・輸送用機械の前年比は大幅な伸びとなるも、主な需要業種は軒並み減少となった。
外需は955.0億円(前月比+8.2% 前年同月比+13.9%)で前月比6カ月ぶりにプラスとなり、950億円超え。前年同月比では12カ月連続と持続的な増加となっている。
9月の工作機械受注は、年度上期末の効果が色濃く表れ、上振れ傾向が状態化。受注の先行きは、米国の関税措置が一段落するも、国際情勢の明るさは見通せないなか、慎重な動きが見込まれる。概して堅調ながら第4四半期の回復に期待。
9月分内需 436.5億円(前月比+36.8% 前年同月比+5.1%)
受注額の月別推移

(出所:日本工作機械工業会)
内需総額は、436.5億円(前月比+36.8% 前年同月比+5.1%となった。
6カ月ぶりの400億円超えも、9月単独で直近5年間の平均と比べ低い水準。主な需要業種は、前月比で全てが増加も、前年同月比では自動車、電気・精密が減少しており、内需総額が例年よりやや低い水準となった一つの要因。
・⼀般機械は前⽉⽐で3カ⽉ぶり増加、前年同⽉⽐は3カ⽉連続減少も、2025年累計平均と⽐べ⾼いレベルとなっている。2025年の暦年受注額の中で、3番⽬に⾼く堅調。
・建設機械は5カ⽉連続10億円には届かずも、概して堅調に推移。
・⾦型は、2025年の暦年の中で2番⽬に⾼い受注額で堅調。
・⾃動⾞向けは、前⽉⽐で増加したものの、前年同⽉⽐では2カ⽉連続減少した。
・直近の年間平均と⽐べると、平均レベルとなり、投資の顕在化はみられない。
・⾃動⾞関連は、⽶国の関税措置が⼀応決着したものの、電動化対応の⽅向性が定まらない中、抑制的な投資環境が続いている。

(出所:日本工作機械工業会)
9月分外需(955.0億円 前月比+8.2% 前年同月比+13.9%)

(出所:日本工作機械工業会)
外需総額は955.0億円(前月比+8.2% 前年同月比+13.9%)となった。
・前⽉⽐は6カ⽉ぶりの増加、前年同⽉⽐では12カ⽉連続増加し、13カ⽉連続の
800億円超え。950億円超えは4カ⽉ぶり。
・外需は、世界経済と需要業種の不透明感は払拭されず、概して緩やかな動きとなる。
①アジア
アジア計は、2カ⽉ぶりの450億円超え。
・東アジアは2カ月ぶりの350億円超え。
・中国は2カ月ぶりの300億円超えで、2025年の平均より高い水準。
・その他アジアは5カ月連続の100億円超え。
・インドは2カ月ぶりに居50億円超え。
②欧州
欧州計は2カ月ぶりの150億円超え。
・ドイツは前月比で30%超えの増加、4カ月ぶりの36億円超え。
・イタリアは2カ月ぶりの20億円超え。2025年の平均並みの水準。
③北米
北米計は前月比、前年同月比で増加し、8カ月連続の250億円超え。
・アメリカは前月比、前年同月比増加し、2025年の平均よりやや高い250億円超え。
・4カ月ぶりの25億円超え。

(出所:日本工作機械工業会)
・⼀般機械は、2カ⽉連続300億円割れも、2025年の平均並みの⽔準と概して堅調に推移。
・⾃動⾞は、前⽉⽐2カ⽉、前年同⽉⽐で8カ⽉連続増加し、4カ⽉ぶりの250億円超え。
・電気・精密は、前⽉⽐で減少、前年同⽉⽐は微増も、5カ⽉ぶりに120億円割れ。
・航空・造船・輸送⽤機械は、前⽉⽐、前年同⽉⽐ともに増加。


