DMG森精機 3Dモデルから加工形状を認識して加工プログラム作成 MAPPS V/X用PC版 対話型プログラミングソフトウェア「CELOS VISUALprogramming 3D」を発売
DMG森精機がこのほど、3Dモデルから加工形状を認識して、加工プログラムを作成する ソフトウェア「CELOS VISUALprogramming 3D」を開発し、工作機械の稼働状況の可視化や予防保全、リモート保守などを通じて、機械の安定稼働と生産性向上を支援するCELOS Clubの会員限定オプションとして販売を開始した。
加工プログラムの作成は、2次元の設計図面を基に対話画面でプログラムを作成する方法が一般的だが近年、製品多様化が進み、部品形状がより複雑化しているため、2次元図面からの情報読み取りや手動入力による作業負担が増加し、入力・操作ミスのようなヒューマンエラーが発生していることを受け、同社では、CADで作成した3Dモデルを直接認識して加工形状を抽出し、加工プログラムを作成する ソフトウェア「CELOS VISUALprogramming 3D」を開発するに至った。
この製品は、Windows PC向けのソフトウェアで、3Dモデルから加工形状を認識し、対話形式で加工プログラムを作成できる。3Dモデルのプレビュー表示で、加工形状を視覚的に確認しながら、表示される図やメッセージに沿って対話形式で操作を進めることが可能で、複雑な操作手順を覚える必要はない。取り込んだ加工形状は、対話の加工工程に変換されるため、面取り加工の追加や形状変更が必要な場合でも、3Dモデル自体を編集することなく柔軟に対応できる。
これにより、加工工程ごとの手動による条件入力回数が削減でき、プログラム作成時間を大幅に短縮する。また、入力ミスや、操作ミスのようなヒューマンエラーも低減できるため、プログラム品質も向上する。
プログラム作成の効率化により、従来の対話機能と比較してプログラム作成時間を80%削減、プログラム チェック時間を50%削減し、開発から製造までのリードタイムを大幅に短縮することが可能だ。
さらに、専用シミュレーションソフトウェア「CELOS DYNAMICpost for CELOS VISUALprogramming 3D」が標準搭載される。このソフトウェアは「CELOS VISUALprogramming 3D」で作成した加工プログラムを基に、PC上で正確に機械の動きを再現することができるもので、実機での動作確認に要する時間を短縮し、干渉チェックによる安心安全な加工を実現する。また、顧客が所有する機械モデルはあらかじめソフトウェアに搭載されているため、モデル準備の手間なく利用できる。
3Dモデルから加工プログラムを効率的に作成するCELOS VISUALprogramming 3Dと作成したプログラムを実機レベルでシミュレーションできるCELOS DYNAMICpost for CELOS VISUALprogramming 3Dの両製品を組み合わせることで、加工プログラム作成からシミュレーションまで一貫してPC上で完結することができる。
▼映像はこちら▼
https://www.dmgmori.co.jp/movie_library/movie/id=8431
製品構成と主なベネフィット
■CELOS VISUALprogramming 3D
対話形式によるわかりやすい操作で、プログラム作成時間を大幅に削減
・3Dモデルから加工形状を認識して加工プログラムを生成
・従来の対話機能と比較して、プログラム作成時間を80%削減
・機械からもリモートデスクトップで使用可能
手動入力による入力ミスを防ぎ、素早く、正確な加工プログラムを作成
・3Dモデルから直線と円弧のエッジを選択して、輪郭形状を取り込み
・傾斜面を選択することで、割り出し5軸の座標系の設定が可能
・従来の対話機能と比較して、プログラムチェック時間を50%削減
■CELOS DYNAMICpost for CELOS VISUALprogramming 3D
正確な機械モデルを基にしたNCシミュレーション
・CELOS VISUALprogramming 3Dで作成した加工プログラムをPC上でシミュレーション
・事前に工具干渉や加工順序の確認が可能で、実機上でのプログラムチェック時間を削減
・顧客の保有している機械モデルが標準で付属するため、モデル準備は不要
●対象機種
・5軸加工機:INHシリーズ 、DMU 50、NMVシリーズ
・複合加工機:NTXシリーズ、NTシリーズ
・ターニングセンタ:NLXシリーズ
・横形マシニングセンタ:NHXシリーズ


