ヤマザキマザック 加工能力強化と高精度化により高生産性を実現する複合加工機”INTEGREX i NEO”シリーズ 発売開始

 

 ヤマザキマザックは、このほど、加工能力の強化と高精度化により高生産性を実現する複合加工機「INTEGREX i NEO」シリーズを開発し、販売を開始した。

 複合加工機“INTEGREX(インテグレックス)”は、同社のフラッグシップモデルとして長年にわたり進化を続けてきた。今回、新たに開発したINTEGREX i NEO シリーズでは、コンパクトな新デザインのミル主軸を採用し、ワーク干渉を抑制して加工領域を拡大。さらに、20000 回転仕様(オプション)では、ミル主軸の構造を最適化して剛性を高め、高速主軸でありながら鉄系材料のミーリング加工でも高剛性を生かした高い生産性を発揮する。

 また、旋削主軸・ミル主軸の冷却機能を強化するとともに、各駆動軸のボールねじの温度情報に基づき全長変化を補正する機能を搭載した。これにより熱変位の影響を低減し、連続加工時の加工精度のさらなる安定化を実現している。

 INTEGREX i NEO シリーズでは、多品種少量生産など高頻度での工具の段取り替えが必要な場合に適したフロントマガジンを採用、さらに工具脱着装置や工具仮置台を新たに設け、段取り時のオペレータの負担を軽減する。

INTEGREX i NEO シリーズの特長

(1)生産性向上に貢献するミル主軸
 コンパクトかつ凹凸部をなくした新デザイン。全ての仕様で、ミル主軸の全長を短縮しコンパクト化を実現したことで、ワークとの干渉を抑え加工領域が拡大。また、丸みを帯びたデザインにすることで、切粉が横方向に流れやすくなり、工具への切粉付着リスクを低減した。工具への切粉付着に付随するトラブルを未然に防ぎ、自動化による連続運転時にも高生産性を実現する。

さらに20000 回転仕様(オプション)は、主軸の構造を見直したことで剛性が向上。高速主軸ながら、鉄系材料のミーリング加工でも切込み量を上げることができ、加工時間を短縮して生産性向上に寄与する。

(2)連続加工時の加工精度を安定化
 冷却回路と冷却油の流量を最適化し、旋削主軸全体の温度変化や変化量を小さくすることで、構造体の変形や旋削主軸の傾きを抑制する。また、ボールねじの温度情報を基にボールねじの全長変化を補正する機能を搭載した。これらの熱変位対策により、コールドスタートやインターバルをはさむ連続加工時にも外径・内径旋削ともに寸法変化が小さくなり、加工精度の安定化に寄与する。

(3)機械前面からの工具交換に対応するマガジン

 機械前面から一度に複数の工具交換が可能なマガジンは、多品種少量生産など頻繁に工具交換が必要なケースに適している。マガジン下部の開閉式の仮置台や、ボタン操作のみで簡単に工具の脱着ができる脱着装置を新たに設け、段取り時のオペレータの負担を軽減し、安全な作業環境を提供する。

 

■主な仕様

(最大回転速度および棒材作業能力は、チャックの種類により異なる)


■機種展開
 INTEGREX I NEOシリーズとして以下の仕様を展開。豊富なラインナップより、あらゆるワークサイズの高効率・高精度加工に貢献する。


 

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